瀬戸内町アボカド栽培技術研

約40人が栽培時の注意点などについて学んだ瀬戸内町アボカド栽培技術研修会

こまめなかん水とスムーズな排水を

産地化に向け農家ら学ぶ

瀬戸内町アボカド栽培技術研修会(瀬戸内町など主催)が23日、同町のせとうち物産館などであった。アボカドを栽培する農家ら約40人が参加し、同町の取り組み、栽培の際の注意点などを学んだ。

同町は2016年4月からアボカドを新規推進品目に位置付け、産地化に向けた取り組みを進めている。それに先立ち同年2月、町アボカド生産部会(古俣文喜会長)を設立。同年9月には希望する農家には苗木を配布した。同町嘉鉄の営農支援センターでは品種試験を続けており、現在は78戸、1㌶で栽培されている。同研修会も技術面に関して、これまで得られた知見の整理、検証と栽培技術構築に向けての議論を深める目的で開かれた。

研修会で県農業開発総合センター大島支場亜熱帯果樹研究室の稲森博行研究専門員は、同支場が取り組む露地栽培向きの品種を選定する調査で判明したことを紹介。稲森研究専門員は「防風とこまめなかん水を行うことが大切。また受粉昆虫としてはミツバチが活用できる」と栽培のポイントとして推定されることを列挙した。

大島支庁農政普及課瀬戸内駐在の松尾至身技術専門員は、他地域での栽培事例を解説。「アボカドはストレスに弱く、耐塩性も低い。水の供給が必要だが、湿害を避けるためスムーズな排水が出来るような工夫も必要だ」と語った。

同物産館での室内検討終了後は町営農支援センターハウスに移動。品種比較実験の取り組み状況や今後の実証計画・技術支援の展望についての講話があった。