25日に予約受付開始

奄美市、龍郷町 12~15歳のワクチン接種
事前調査で約7割接種予定 10代感染増加で、希望者増える可能性も

 沖永良部島を除く奄美群島の各島では8月以降、新型コロナ感染の拡大が続いている。10代の感染者も増加しているなか、これまで16歳以上を対象にワクチン接種を行ってきた奄美市と龍郷町は25日から12歳(8月31日時点)~15歳の児童生徒を対象に、新型コロナウイルスワクチン接種の予約受付を開始、9~10月に集団接種を実施する計画だ。群島内ではこのほか、既に接種を終えた自治体や現在、実施している町、今後実施予定の自治体など状況は様々だが、多くの自治体が「若い世代の感染が増えており、できるだけ早く接種できる体制を整えたい」としている。

 奄美市と龍郷町は9月11日(2回目10月2日)、同18日(同9日)、同25日(同16日)に12歳~15歳を対象とした接種を行う。接種枠は3日間で計960人、インターネットと電話で予約を受け付ける。9月以降に12歳の誕生日を迎える児童については、電話のみで受け付ける。

 対象となる児童生徒は奄美市が約1140人、龍郷町が約240人。両市町では事前に対象者にワクチン接種の意向調査を実施しており、約7割の児童生徒が接種を希望しているという。

 ただ、意向調査実施後、島内では10代の感染者が増加傾向にあり、接種希望者が増える可能性もある。奄美市新型コロナワクチン推進室は「事前調査で希望しなかった児童生徒も接種は可能。一般の集団接種日程で予約することもできるので、安心して予約してほしい」と話している。

 その他の自治体でも児童生徒の接種が進んでいる。大和村では対象者約30人のうち希望する児童生徒全員の接種を8月末までに終える予定。和泊町や知名町、与論町では、すでに接種を開始しているほか、宇検村や瀬戸内町、喜界町、天城町なども9月中に接種を開始する予定。また、伊仙町では高校受験などで島外に出る可能性のある中学3年生と高校3年生を対象に、今月28日に先行して接種を実施することにしており、各自治体の担当者は「全国的に、子どもを介した家族内感染が増えている。できるだけ早く、10代の接種ができるよう、準備を進めたい」としている。