分析した化石などを手に意見を出し合う学生たち
サンゴ礁の地形や地層から地球の成り立ちなどを調査・学習する4大学の現地実習が24日、喜界町の喜界島サンゴ礁科学研究所で始まった。研究者の卵である学生たちは180万年にわたる地層の岩石などを採集し、化石を分析したり、過去の環境や気候について話し合うなど、世界地質遺産の島で探究した。
実習は同研が毎年行う実習生の受け入れ活動の一環で、2泊3日で実施した。学生は北海道大、九州大、名古屋大、信州大の4大学から28人が参加。国際地質学会が認定する「地質遺産100選」の地で活動した。
初日は、過去の地層が一望できる「塩道北方の露頭」を訪れフィールドワーク。泥の海の時代の「島尻層群早町層」(180万年前~)、サンゴ礁の海への転換期の「知念層」(130万年前~)、サンゴ礁石灰岩の琉球層群「百之台層」(40~85万年前)と「湾層」(4~15万年前)の4層を観察し、岩石などを拾い集めた。
研究所では、収集した岩石をハンマーで割り、ルーペや顕微鏡で過去の痕跡を探った。学生たちは植物や昆虫の化石を分析し、形成環境や気候変動などについて議論。さまざまな可能性を洗い出した。
九州大地域惑星科学学科の今井憲一郎さん(21)は「過去の証拠や謎にあふれた島。普段学んでいることが現地実習でより理解が深まった」と喜び、北海道大学同科3年の津田幹太さん(21)は「隆起サンゴ礁の段丘が印象的。学び勉強ができる可能性の詰まったいい島だ」と笑顔だった。
同研の山崎敦子所長は「喜界島の地質は海外の注目も高く、地球のモデルにもなる場所。サンゴ礁だけでなく人と自然の関りなども学んで帰ってほしい」と話した。
2日目は海洋実習も実施。大学ではレポートにまとめ、成果を発表する予定だという。

