大阪・関西万博で展示予定の箔大島(上段・装いイメージ、下段左・太陽、同右・月)=提供写真
13日に開幕した大阪・関西万博に、島が誇る伝統工芸品「本場奄美大島紬」が出展される。出品するのは奄美大島の若手職人らでつくる「本場奄美大島紬NEXTプロジェクト」で、5月27日から万博内会場で始まる特別展「饗宴!匠が演じる日本美の世界」(読売新聞社主催)で披露される。夢おりの郷代表で同プロジェクトリーダーの南晋吾さん(43)は「これを機会に国内外の多くの人に大島紬を知ってもらい、産地や産業の発展につながれば」と期待する。
展示されるのは、和装デザイナーのウエオカタロー氏らと共同開発を進めてきた新ブランド「age!!(アゲ)」の商品第1弾「箔(はく)大島」。喜界島に伝わる民話「月と太陽」に着想を得た現代的なデザインが特徴で、泥染亀甲柄に金箔の水玉模様を添えた「太陽」、藍染亀甲柄に純白銀箔で装飾した「月」の2タイプを制作。箔を施す金彩は京都の工房と協働した。
同匠展は、読売新聞社の「Action!伝統文化」の一環で、伝統と革新をテーマに文化・技術の継承や発信を支援する「MUFG工芸プロジェクト」の三菱UFJフィナンシャル・グループが協賛する。出品する「太陽」は振り袖に、「月」は着物に仕立てられ、全国から集まった工芸品約50点と合わせて展示される。
新ブランド「age!!」は、同プロジェクトメンバーの川口洋一郎さん(企画屋かざあな)が企画・プロデュースを手掛け、先進的かつ未来的で「世界の誰もが楽しめるファッション」をコンセプトに2023年8月から商品開発を進めてきた。南さんは新ブランドについて「いい意味で大島紬のイメージを壊した若者に向けた商品」と述べ、万博では「海外は見た目で判断する人も多い。豪華さなどではなく、大島紬にしかない重厚感や繊細な奥深さに興味を持ってもらえれば」と話した。
匠展は、万博内の会場「ギャラリーEAST」で開かれ、会期は6月1日までの6日間。時間は午前10時~午後7時となっている。
本場奄美大島紬NEXTプロジェクトは、本場奄美大島紬協同組合青年部の若者世代らが集まり17年に発足。新たな流通の仕組みづくりや商品開発のほか、後継者不足や賃金体系、需要創出といった産地が抱える課題解決に取り組んでいる。

