兵庫で島民創作ミュージカル「えらぶ百合物語」

初の関西公演で会場を熱狂させた「えらぶ百合物語」

初の県外公演、観客ら熱狂
1千人近く来場 重厚感と躍動感

 【関西】沖永良部島の島民創作ミュージカル「えらぶ百合物語」(百合の会主催)の公演が4日、兵庫県西宮市の兵庫県立芸術文化センター阪急中ホールであった。同ミュージカルの県外公演は今回が初で、昼夜2回の公演に1千人近くが来場。重厚感のあるストーリーと躍動感あふれるダンスパフォーマンスで観客らを熱狂させた。

 同ミュージカルは2011年1月におきのえらぶ文化ホールあしびの郷・ちな(知名町)の10周年記念事業として初演。同島内でのイベントへの出演のほか、単独公演を実施してきた。23年には姶良市の同市文化会館で初の島外公演。今回の公演では、沖永良部島出身者が多い関西での公演という百合の会の悲願を果たした。

 ストーリーは沖永良部島特産の「エラブユリ」を世界に広めたアイザック・バンティングをモチーフにした恋の物語。現代を生きる女子高生・ユリがアイザックの物語に触れ、精神的に成長する様子も描かれた多層的な構造となっている。随所に軽妙な掛け合いも散りばめられ、会場の笑いも誘った。

 アイザック役を演じた前田真輝さんは「これまで携わってきた7年間の中で規模も熱量も今回が一番」と強調。また「自分たちの島のことを県外の方たちに知ってもらいたいという思いが届いていればと思う。これからも多くの人に来てもらい楽しんでいただければ」とも語った。

 また、主要登場人物の光雄役を演じた森田敬太さんも同じく7年前から同ミュージカルに出演。森田さんは「稽古中から演じる子どもたちの前向きさや成長を感じた」と振り返る。本業の三線奏者としての活動のため「今回が最後の出演になるだろう」としたが、「(作品の)舞台でもあるアメリカやカナダなどでの公演も目標にしている。裏方や音楽担当として携われれば」と今後を見据えた。