ステージ4の舌がんを乗り越え音楽の活動に復帰、児童らに熱いエールを送った堀ちえみさん=1日、天城町立岡前小学校で
【徳之島】天城町立岡前小学校(猪俣雅士校長、児童数133人)の「創立記念の式」が1日、同校体育館であった。記念講演には、ステージ4の舌がんを克服したタレントの堀ちえみさん(58)=大阪府堺市出身=らが登壇し、「病気を乗り越える強い思い、音楽を通して世界に羽ばたく原動力」と題して講話と歌を披露。自身の闘病体験を交えながら「人間は諦めてはいけない。諦めなければ夢は実現する」と児童に熱いメッセージを送った。
学校創立129周年目の記念の式。与名間分校の児童5人を含む全校児童や保護者、地域関係者ら約250人が参加。堀さんは全国ライブハウスツアーを展開中の音楽監督・白山タカシ氏ら父子とともに登壇し、講演後は堀さん作詞の新曲「FUWARI」や代表曲「リ・ボ・ン」など7曲を熱唱。児童との質疑応答にも真摯(し)に応じた。
堀さんは、初めて訪れた徳之島の青い空や満天の星に感動したと語りながら、14歳で単身上京したデビュー当時の思いや、母親との絆、がん発覚時の心情などを振り返った。舌の3分の2を切除する大手術を受けたが、医療の進歩と医師の尽力で再建手術とリハビリを経て再び歌声を取り戻したと述べ、「思ったことは声に出すことが大事。夢を持ち続け、諦めず努力することの大切さ」を力強く訴えた。
質疑では、「がんが見つかったときは絶望したが、娘の『生きていてほしい』という言葉に励まされて手術を決意した」と述懐。現在も体に異物感は残るが、「過去と比較せず、前向きにリハビリを続けた。痛みすら〝楽しい〟と思えるよう自分に魔法をかけた」と語り、児童たちに「できた自分を褒(ほ)めることが大切」と励ました。
また白山氏も、自身の音楽人生や21歳の息子・力丸さんとの親子関係を交え、「目の前のことに一生懸命取り組むことが未来につながる」と児童たちにエールを送った。
式の最後には、児童代表の麓一貴君(6年生)が「前向きに挑戦する気持ちを大切にし、来年の創立130周年に向けて、より良い学校にしていきたい」と感謝の言葉を述べた。

