マッコウクジラの「立ち寝」確認

マッコウクジラの「立ち寝」行動(提供写真)

宇検村沖合 20頭の群れの中心で

 宇検村の沖合で6月23日午前11時頃、マッコウクジラの「立ち寝」が初めて確認された。奄美海洋生物研究会(興克樹会長)によると、沖合約15㌔㍍の奄美海盆(水深約950㍍)の海域で、海面付近に集結したマッコウクジラの群れを発見、次々と集まり、約20頭の群れとなった。その後、群れの中心部の4、5頭が頭を上に静止し、立ち寝状態になっている行動が観察された。マッコウクジラの睡眠は24時間のうち7%と言われている。

 2020年の調査以来最大の群れで、奄美海域に定住している母と子の育児群に、雄が来遊し、大きな群れとなったとみられ、中には生殖器を出した雄も確認されたという。

 20年に、奄美クジラ・イルカ協会は「新規ホエールウォッチング可能性調査」を実施。同地域では、マッコウクジラの出現が多く、母子群も多く確認され、年間を通して育児群が生息し、春から夏にかけては成熟雄の出現も確認されている。試験的に、マッコウクジラスイムツアーが同協会加盟事業者の自主ルールに基づき実施されている。ツアー時には個体識別調査も行われ、これまでに33個体が識別され、国内他地域との照合も予定している。

 興会長は「国内でマッコウクジラスイムツアーが行われているのは奄美大島海域のみで、新たな観光資源として人気を集めている」とし、「協会ではツアーを通して、回遊ルートや生態解明に関する知見も集積し、保全と活用を図りたい」と話している。