公共ライドシェア実証開始 瀬戸内町

町内運転代行3事業者による瀬戸内町の公共ライドシェア実証運行が開始された(4日、せとうち海の駅前)

自宅前からの利用で 高齢者に利便性
町外乗降可 県病院など3か所

 瀬戸内町は4日、自家用有償旅客運送(公共ライドシェア)の実証運行を開始した。町内の代行3事業者が計16台(ドライバー17人登録)の車両で運行。町内では1社あるタクシーの運休が続いていることから、自宅前からの利用で高齢者の利便性が高まりそう。通院や旅行などに配慮し、町外では県立大島病院、名瀬港、奄美空港までの利用もできる。

 一般ドライバーに自家用車などを使って有料で客を運んでもらうのが公共ライドシェア。同町商工交通課は「公共交通機関である路線バスの利用が基本。できるだけバスを利用してほしい」としながら、バス運行の時間帯などにより「利用ができない時の交通空白解消へ支援したい」として公共ライドシェアに乗り出すことになった。

 車両を運行する登録者(ドライバー)のうち2種免許所持者は6人。所持していない11人のドライバーは国土交通大臣が認定する講習(座学と運転技術の実地試験)を受けた修了者が登録された。実証運行期間は来年1月30日(12月29日~1月3日の年末年始は運休)までで、この期間の状況を見据えて「来年4月からの実際の運行が理想」(商工交通課)。運行時間は午前8時から午後9時まで。区域は同町の奄美大島側で、途中に別の場所に立ち寄る経由はできない。町外で乗降可能なのは3か所のみ。町民だけでなく観光客、町外からと誰でも利用できる。

 1台あたりで設定している運賃(運行車両は全て軽自動車で乗客は3人まで)はバス運賃より高く、タクシー料金よりは安い(8割程度)。古仁屋中心部内なら片道400円、古仁屋から最西端の西古見までなら同5100円。通院利用が見込まれる県立大島病院までは同6千円。遠距離になると1人の利用は負担が大きいが、複数で利用すれば軽減される。配車の受け付け電話番号は080・6194・5890。電話をかけ、希望の配車場所、目的地、乗車人数などを伝えると、自宅前から目的地まで「ドアツードア」で送迎する。

 4日から実証運行が始まったが、登録ドライバーの義卓也さん(53)は「(車の運転ができない)高齢の方の利用が多いとみられるだけに、乗り降りをしっかりと確認し安全第一で運行したい」と語った。住民ドライバーが自家用車を使って提供する移動サービスだが、事業主体は町。商工交通課は「運行する代行業者の皆さんは運行管理を徹底してほしい。アルコール検知器によるチェックをしっかりと行い、飲酒運転や事故がないよう取り組んでいただきたい」と語った。運賃などの問い合わせは同課商工交通係電話0997・72・0640へ。