三つどもえを制し、3期連続の当選を決め祝福の花束に笑顔を見せる三反園訓氏(鹿児島市谷山中央の選挙事務所)

衆院選は8日投票が行われ、即日開票の結果、奄美群島を含む鹿児島2区は今回から自民党公認となった前職で財務大臣政務官の三反園訓氏(67)が新人2人の挑戦を退け、圧勝で3選を果たした。知事職経験、衆院議員としての連続当選による知名度の高さ、これまでの草の根運動に自民の組織力が加わったほか、高市政権の高い支持により都市部の無党派層も取り込んだ。2区の投票率は54・46%で、前回(2024年10月)の54・56%を0・1㌽下回った。
計13人が立候補した県内4選挙区の党派別内訳は、全選挙区に擁立した自民が4人、中道改革連合2人、国民民主1人、共産2人、参政3人、社民1人。選挙区別は1区4人、2区3人、3区2人、4区4人。新旧別は前職5人、元職1人、新人7人。
2区に立候補したのは、当選した三反園氏のほか、届け出順で、参政新人で元横浜市議・高橋徳美氏(56)、共産新人で党県委員会書記長・松崎真琴氏(67)。前職の三反園氏に新人の高橋氏、松崎氏が挑む構図となった。
過去2回の衆院選は無所属で当選を重ねたが、昨年1月に自民入りしたことで今回は自民公認となった三反園氏。選挙区内でのつじ立ち、各種団体や住民との対話を重ねるなど従来の草の根活動は変わらず継続する一方、選対本部長は自民県議、各地域の選対責任者も地盤とする自民県議が務め、同党の市議も総力で支援。自民の友好団体の支援も受けて盤石の体制で選挙戦を進め、終始優勢のまま3期連続の当選を果たした。前回取り込んだ公明票は、2区に中道が候補者を擁立しなかったことで、「前回のような全面ではなかったが、ある程度の集票はできた」(陣営幹部)。
「現場に寄り添った政治創出」を掲げた三反園氏は選挙期間中も奄美入り(奄美大島で遊説)した。奄美向けの公約では、▽本土以上に高い物価の是正、自然災害のたびに生鮮食料品がなくなる事態の解消▽農家が営農を継続できるよう資金面での支援、相談体制の充実、スマート農業推進▽奄美群島の特性を生かし沖縄との交流促進を図り、沖縄からの観光客の呼び込み―などを掲げた。
徳之島出身の高橋氏。選挙期間中は奄美群島に3日間滞在し、航空路運賃の軽減など離島格差解消のための政策を訴えた。また横浜市議時代の経験から港湾やまちづくりなどハード面の整備に向けた取り組みの必要性や施策も具体的に示した。党の政策(減税と積極財政による経済成長、外国人労働者の受け入れと外国人の土地取得制限、子ども1人につき月10万円の教育給付金など)もアピール。2区には党所属の議員が4人おり、活動面で支援を受けた。支持拡大を図ったが、公示直前の立候補表明が響いた。
今回で国政5回目の挑戦となった松崎氏。鹿児島2区立候補も前回、前々回(21年)に続いて。暮らし・平和・人権を掲げ「高市政権と正面から対決し自民党政治を変える」を打ち出し、反自民票の取り込みを目指した。無党派層の支持を獲得するため新たにSNSを活用した選挙戦を展開するとともに、これまで通り街頭演説を徹底。県内で進められている自衛隊関連施設の整備に反対し「軍備増強を進め、大企業を優先する政治から、平和と国民の暮らしを守る政治に」などを訴え、追い上げを図ったが及ばなかった。

