九州財務局 金融機関と意見交換

地元金融機関が出席し行われた意見交換会(15日、奄美市名瀬の名瀬第2地方合同庁舎)

経済活性化に「医療・介護」重要
融資の方向性示す

 九州財務局(熊本県)は15日、奄美市名瀬の名瀬第2地方合同庁舎で、地元金融機関などを招き、地域経済活性化を目的とした意見交換会を開いた。奄美群島での開催は初めて。奄美大島信用金庫、奄美信用組合、奄美群島振興開発基金や群島内に支店のある地方銀行、政府系金融機関などから約20人が出席した。山本祐実理財部長は、奄美大島における医療・介護の重要性を説き、「地方経済活性化の観点から、両体制を崩壊させないことが重要」と話した。

 同局は、地域連携と情報収集を目的に金融機関や企業へヒアリングを行い、経済動向や金融動向を分析・把握、事業者支援や経営者支援に役立てている。

 山本部長は、ヒアリングと私信によるものと断った上で、奄美大島の現状を、▽自衛隊配備で建設業は活況▽不動産業にも波及し家賃が高騰▽農業の大規模化が進まない▽創業は小規模だが増加―などと分析した。

 事業者支援については、医療・介護分野の重要性を強調。「診療報酬、介護保険給付は、いわば〝外貨〟。島外からの資金が島内で還流することになる。地域医療、介護の体制を崩壊させないことが地域活性化にとって重要」と解説した。

 一方、経済の足元(現状)は、診療所の廃院や介護における中小零細企業の淘汰(とうた)が進んでいると指摘。「医療のリソース配分(役割分担)、介護の大手事業者への集約化などを踏まえてほしい」と融資の方向性を示した。

 また、介護事業者支援の成功実例として、▽事務を本部で集約化▽記録はウェアラブル端末に一本化▽音声識別・自動入力機能による省力化▽施設のDX(デジタルトランスフォーメーション)化などを図っている事業者が人材確保を図れており、事業の継続につながっていると詳細に説明した。

 物価高騰対策については、3月にスタートした県の「価格転嫁サポーター制度」(県下14の金融機関職員が価格交渉などの助言を行う無料の協力体制)の周知や活用を呼び掛けた。

 経営難に陥った企業の再生などに取り組んでいる地域経済活性化支援機構(REVIC)=旧・企業再生支援機構=は取り組み事例を紹介、質疑や意見交換も行われた。