J3V、J2昇格へ発進

開幕戦に向けて調整する鹿児島Uイレブン=5日、県立サッカー・ラグビー場


選手に指示を出す三浦監督(中央)=5日、県立サッカー・ラグビー場

鹿児島U 11日、ホーム鴨池で開幕戦

 【鹿児島】サッカーのJ3リーグは9日から2018年シーズンが開幕する。鹿児島ユナイテッドFCは11日、鹿児島市の県立鴨池陸上競技場でガイナーレ鳥取を迎え撃つ。「J3優勝、J2昇格」を至上命題に掲げて、Jリーグ3年目のシーズンに挑む。

 鹿児島Uを率いて2年目、指導者としては7年目となる三浦泰年監督は「これまでで一番充実したキャンプができた。細かい部分からの積み上げができている」と語る。昨季1年間で築いた土台の上に新加入選手の融合が進み、順調な仕上がりぶりがうかがえる。

 1月の始動からキャンプと昨季の課題だった守備面を重点的に強化した。「ボールを簡単に奪われない」ことを第一に「奪われた後の組織的な守備」まで細かい約束事をチームで徹底して取り組んだ。新加入の平出、藤澤らがDF陣に加わり「戦術の理解が高まって落ち着いた守備ができるようになった」(三浦監督)。2月のトレーニングマッチではJ1清水、J2札幌にも勝利した。「この結果が即リーグにつながるものではないが…」と前置きしながら「自分たちのサッカーが通用する自信にはなった」。

 攻撃面では2年連続J3得点王の藤本がJ2大分に移籍したが、FW川森、野嶽らが成長し、ブラジル人のアレックス、キリノが加入してレギュラー争いが熾烈になった。187㌢の長身アレックスは「ブラジル人には珍しく献身的なプレーができる」点を三浦監督は高く評価する。特定のストライカーに頼ることなく、2列目、3列目も加わってチームで組織的に点をとるサッカーを目指す。

 今季のJ3は17チームがホーム&アウエーの総当り戦で32試合を戦い、年間2位までがJ2昇格権を得る。昨季は終盤まで上位争いを演じ、J2ライセンスも取得したが終盤で失速し4位に終わった。「あの悔しさを忘れず、今季は90分で勝ち切ること、勝ち点を取ることにこだわってサッカーをしたい」と赤尾公主将。3月は鳥取戦に始まって17日のG大阪U23戦、25日の藤枝MYFC戦と3試合のホームゲームが組まれている。三浦監督は「今季の我々のサッカーを気に入ってもらえるような、内容の伝わるサッカーをしたい」と闘志を燃やしていた。

(政純一郎)