通年利用、温水プール復活へ

天城町に温水プール復活など修繕助成金決定書を授与したB&G財団の菅原理事長(左)=19日、同町役場

天城町B&G海洋センター
財団が修繕助成金9540万円

 【徳之島】B&G財団(東京都港区、前田康吉会長)は19日、天城町に対し同町B&G海洋センター(同町浅間)のプールの修繕助成金9540万円の助成決定書を授与した。町は総事業費約1億100万円を投じ、住民の健康づくりやスポーツ合宿トレーニングの場として通年利用できる再温水プール化を図る。

 同財団は、各地の海洋センターを対象に施設の修繕や機能向上に必要な経費を毎年助成。2024年度は23都道府県の計41施設を対象に総額8億2190万円の修繕助成金の交付を決めている。

 天城町B&G海洋センター(体育館・プール・艇庫など)は、同財団が1987年に竣工(しゅんこう)、90年には同町に無償譲渡された。プール(当時温水プール)では幼児から高齢者まで対象の水泳教室や各種イベントを開き、年間利用者数は1万8千人を超えていた。しかしその後、経年劣化などで温水化機器(ボイラー)が使用不能となって久しい。

 今回の修繕では、高齢者の健康増進や青少年の健全育成、スポーツ合宿誘致の促進なども視野に、再び通年利用ができる温水プールへの改修も図る。併せてプールの屋根や外壁の改修も計画。工期は25日の町議会で可決後に発注し、工期は来年2月末までを予定している。

 町役場であった助成決定通知書授与式で、B&G財団の菅原悟志理事長(57)は、艇庫の利用率全国トップなど5段階評価で最高の「特A」の実績もたたえつつ、「青少年の健全育成・地域住民の健康づくり・人づくりなどに海洋センターを末永く活用を」と期待。森田弘光町長は、ベテラン専門員(水泳教師)による年間を通じた指導による水泳競技のさらなるレベルアップ、多くの子どもたちや高齢者が元気になる町づくりに期待し、お礼を述べた。