「南西シフト」国防関連の港湾整備構想が浮上した伊仙町の面縄港。現敷地の東側(写真右側)のエリアが有力視されている
伊仙町 一般質問があり、清平二、佐田元、井上和代の3議員が登壇した。同町が推進する「面縄港改修工事」構想に関し大久保明町長や主管課長は、国土交通省への事業申請を経て「南西シフト・国防関連港湾」も視野に入れた国家プロジェクト伏線の可能性を示唆。既に町で地形測量を実施、漁協や住民説明会も開いていた。
「大久保町長は『面縄港改修工事がほぼ決定した』と祭りであいさつしているが実施計画は」などの質問に答えた。
同町長は「既にとくのしま漁協と2回協議し、東面縄地区住民にも説明」。南西防衛の予算誘導にも絡め「徳之島には防衛関連の大きな港湾がない。安全保障面も含め、農産物の搬出港をと考えて(町長)就任当時からずっと要望してきた」。政権与党幹部を仲介した政治的折衝段階ながら、具現化に動き出していることを明示した形に。
主管課長によると、2023年度繰越事業で面縄港一帯の各種測量は実施済み。工事申請先の事業実施主体は「現在は国交省に要望活動。(その後)防衛省を含めた形の事業に」。町長も「例えば大型の10万㌧以上の船舶が停泊できる港。今が大きなチャンスであり、間違いないと思う」と強調した。
計画具現化に向けては、町で進める事業(基本設計など)が来年度から約2年間、国県への要望は28(令和10)年度以降の見通し。工事は同以降10年~15年以上。総事業費概算は約200億円(うち町負担約40億円=交付税措置)との予測を示した。
ほか質問項目の「町内の5業者が指名から外された」との住民監査請求に関しては、町請負工事入札者指名選考委員長の総務課長は「特定の業者を指名から外した認識はない。同5社を特定する術もない」などとした。