青少年支援センター「ゆずり葉の郷」

受賞を喜ぶ「ゆずり葉の郷」。左から三浦光力副所長、吉田昌重副理事長、喜入博一理事長、三浦一弘所長


壇上で紹介される「ゆずり葉の郷」の喜入博一理事長(左から2人目)

「未来を強くする子育てプロジェクト」で受賞
「自立・共生」目指し活動

 【東京】奄美市名瀬長浜町のNPO法人奄美青少年支援センター「ゆずり葉の郷」(喜入博一理事長、スタッフ20人)が28日、千代田区で開催された住友生命相互会社が主催、文部科学省・こども家庭庁が後援する「第18回『未来を強くする子育てプロジェクト』の表彰式」で、「スミセイ未来賞」を受賞した。

 同プロジェクトは、「子育て支援活動の表彰」と「女性研究者への支援」の公募事業として2007年にスタート。過去17回で194組の子育て支援活動と171人の女性研究者に対し、表彰と支援を行ってきた。子育て支援活動の表彰は、各地域の参考になる特徴的な活動を広く紹介し、他地域への普及を促し、子育ての環境整備、不安を払拭(ふっしょく)することが目的。18回の今回は子育て支援活動をしている団体・個人合わせ209組、子育てを行いながら研究を続けている女性研究者139人の応募の中から受賞者を決定した。

 「スミセイ未来賞」(10組)に選ばれた「ゆずり葉の郷」は00年にボランティア団体として設立、01年に法人化された。不登校や悩みを持つ児童や保護者、障がい者らの相談に応じ「自立・共生」を目指す支援活動を続けている。丸の内の東京国際フォーラムホールB5で表彰式に臨んだ喜入理事長は「子どもは最上の宝。恵まれない子どもたちへ寄り添ってきたのが認められたのでしょう」と受賞を喜び「これを機会に、さらに取り組んでまいりたい」と語っていた。

 家庭、学校、社会から疎外されてきた子どもたちに「許し、認め、褒め、励まし、感謝する」の姿勢で応援してきた三浦一弘所長も「居場所のない子どもたちの幸せになる環境づくりをしてきた」と回想。中でも、非行問題対策に非行少年が自ら取り締まる「逆転の発想で取り組んだ『少年警護隊』の活動は、大きな注目を浴び防犯対策のモデルになりました」(三浦所長)と実績を披露しながらも、引き続きの責任感に口元を引き締めていた。