カナダ帆船 トゥループ号遭難から135年

慰霊祭で献花する参列者ら(22日、知名町)

地元住民集まり慰霊祭
知名町芦清良、犠牲者を追悼

 【沖永良部】1890年9月22日に知名町の沖合で遭難したカナダ帆船「リージ・C・トゥループ号」の犠牲者を追悼する式典が22日、帆船のモニュメントがある同町芦清良字のウジジ浜公園で開かれた。地元住民ら約70人が参列し、犠牲者を追悼した。

 同船は、1890(明治23)年9月22日に長崎からアメリカへ向かう途中、台風に巻き込まれウジジ浜の沖合で座礁。船員22人のうち10人が行方不明、12人が地元住民によって救助された。まもなく船長と水夫が死亡したが、生存した10人は地元住民の手厚い治療と介護で無事に帰国した。

 トゥループ号遭難から110年にあたる2000年に、ウジジ浜に公園が整備され、町や関係機関が協力して慰霊祭を開催した。以降、字主催で毎年行っている。

 この日は、110年祭を機に設置された帆船のモニュメントに日本とカナダの国旗が掲げられた。参列者は、モニュメントの下に花を手向け、犠牲者の冥福(めいふく)を祈った。

 同字の山本先友区長は「135年前に島の先人たちが危険を顧みずに異国の人々を救助した事実は、語り継ぐべき島の財産だ」と話した。今井力夫町長は「観光名所としてだけではなく、ウジジ浜が人の在り方を考える場所になってほしい」と語った。