クロックポジション体験では、1人が目を閉じ、一方が食事の位置を伝えた
誰もが安心して旅行できる奄美群島を目指す「第1回おもてなし研修会」が17日、奄美市名瀬の奄美川商ホール会議室であった。観光関連従事者ら24人が参加し、接遇力向上へ講話。多様な障がい者との接し方や対応方法をきめ細く学んだ。
奄美群島心のおもてなし推進事業の一環で、県大島支庁が主催。講師は、ANAウィングフェローズ・ヴィ王子㈱の富田健介さん、中村葉子さんが務め、車いす、視覚、聴覚などの障がいを対象に、実践を交えて講話した。
車いす当事者でもある富田さんは、車いす利用者への声掛けのポイントなどを紹介。4人が車いすを持ち上げる実践で富田さんは、「持つ位置を確認するなど、相手にどうしてほしいか必ず確認して。車いすは利用者の体の一部。黙って押さないで」とアドバイスしていた。
視覚障がい者への接遇では、時計の針に例えて物の位置を伝える「クロックポジション」を体験した。配膳の写真を使って食事の器の位置を参加者同士が伝え合い。「伝える順序が難しい」「想像力がないと聴く方も大変」といった声が上がっていた。
富田さんは最後、「同じ障がいでも困り事は人それぞれ違う」と強調。「障がいを先に見るのではなく、その人自身を見てほしい」と呼び掛けていた。
研修会では後半、「奄美の食文化を生かした心に届くおもてなし~多様な食のニーズに応える地域×ホスピタリティの新しい形」と題した講話もあった。研修修了者には、観光庁「心のバリアフリー認定制度」の一部取得要件を満たす受講証明書も発行される。
18日は喜界島でも実施する。徳之島、沖永良部、与論では21日を期日に参加者を募集中。詳しくは県ホームページで確認できる。

