宇検村長選 元山氏が初当選

宇検村長選 元山氏が初当選

支持者と万歳して初当選の喜びを爆発させる元山氏=20日午後9時10分ごろ、同村湯湾の後援会事務所

村民は「継承」選択
投票率95・41% 肥後氏に23票差

任期満了に伴う宇検村長選挙は、20日に投開票された。村内を二分する激戦となり、新人で元村議の元山公知氏(48)=無所属=が718票を獲得、新人で元村議の肥後充浩氏(63)に23票差で初当選。公平公正な政治と元田村政の継承を訴えた元山氏が「誇りの持てる元気な村づくり」への政策を掲げて支持を集め、接戦を制した。投票率は95・41%となり、8年前の前々回選(96・43%)を1・02ポイント下回った。

投票は午前7時から午後6時まで村内4カ所で行われた。雨が降ったり止んだりする不安定な天候となったが、期日前投票者数が963人(選挙人名簿登録者数の63・56%)だったこともあり、投票率は午前10時現在で12・5%、午後3時で24・87%と推移し、最終投票率は95・41%に達した。

開票作業は午後8時から村元気の出る館で実施。同8時45分、確定が発表されると、元山氏の事務所は大歓声に包まれた。

初当選を果たした元山氏は、昨年9月に会見を開いて「元田村長が築いてきた心の和の政治をしっかり受け継ぎ、それを基盤に『シマんため心をひとつに』をモットーにいろいろな事業を実行し、宇検村のさらなる発展を目指す」と立候補を決意。同12月に村議を辞して立候補した。

選挙戦では村議14年の経験や人脈を生かして、「誇りの持てる元気な村づくり」への村独自の輸送コスト支援事業や世界自然遺産登録を見据え、うけん市場などの体制を強化し外貨獲得、郷土教育、交通弱者対策―などを訴えた。

肥後氏は、村議を1期目半ばで辞して立候補。「迅速な施策立案と果敢な行動力が問われており、村政に変化の波を起こすために自ら動きたい。村民ファースト」などとアピール。政策面で定住促進対策、子育て支援、高齢者サポート、世界自然遺産登録を生かす観光ルート整備―などを訴えたが及ばなかった。

元山氏の新村長としての任期は今月25日にスタートする。

当日有権者数は1504人(男726人、女778人)。投票人総数1435人(男687人、女748人)。投票総数は1433で、過不足2が生じているが持ち帰り票とみられる。無効票は20票だった。