極真空手 全国大会で3位

奄美署着任直後の全日本極真空手道選手権大会で3位になった新井警部

奄美署警務課長の新井警部
「ゆかりある地域の安全守りたい」

奄美署警務課長の新井辰美警部(44)が、21日に東京都の武蔵野の森総合スポーツプラザで行われた「第2回オープントーナメント全日本極真空手道選手権大会」の男子シニア(40~47歳)軽量級(70㌔以下)で3位入賞を果たした。与論、沖永良部島で幼少期を過ごした新井警部は3月25日、奄美署に着任。直後の大会での入賞に「目標としてきた大会で結果を残すことができてうれしい。これを励みに、ゆかりのある奄美の人たちの安全、安心な暮らしを守り、住民に親しまれる警察官となれるよう頑張りたい」と話した。

新井警部は父親が与論町の出身。沖永良部島の和泊小を卒業後、鹿児島市内の中学、高校に進学した。小学生時代には野球大会で奄美大島に来島した経験もあり、赴任後、日々の朝練で訪れる同市の名瀬運動公園について「球場や体育館などはとても懐かしく、子どもの頃を思い出す」と話した。

極真空手は東京商船大(現東京海洋大)入学後に始めた。大学卒業後は、外国航路のタンカーの航海士を4年間務めた経歴を持つ異色の警察官でもある。

27歳で県警入り。「いろいろな経験を積んだことで、警察官に必要な精神力を養うこともできたし、体力的にも強くなれた」と話し、「逮捕術や護身術の中には、空手の技が生かされている部分もある。大会で好成績を収めることで、同僚や後輩が空手に興味を持つきっかけになればうれしい」と、全国大会出場に込めた思いを語った。

これまでにも全国や国際大会など数々の大会に出場し入賞した実績もある。今大会での3位入賞で次回世界大会の出場権も獲得した。

現在は、市内の道場で週2、3回の練習に励んでいる。当直勤務などもあり、練習に多くの時間を割くことはできないが「道場や職場の仲間、地域の人たちの支えに報いるためにも、いい成績を収めたい」と周囲への感謝と今後の抱負を語った。

また、赴任中は空手だけでなく、同市の公民館講座の三線教室にも通うことにしており、「いろんなことに挑戦し、奄美の人たちとの交流を楽しみたい」と笑顔をみせた。