奄美と津軽の三味線共演

奄美と津軽の民謡共演に「ひめまり」が登場

ひめまり、大島紬で登場

 【東京】「にっぽんのおとThe SOUNDS OF NIPPON」と題した音楽イベントがこのほど、渋谷・道元坂の「リビングルームカフェ&ダイニング」で開かれた。奄美シマ唄と津軽民謡の歌い手が共演し魅了した。奄美の「ひめまり」は大島紬姿で出演し方言で語り、シマ唄の節回しを聴かせていた。

 第1回目は「民謡と三味線」がテーマ。津軽と奄美の民謡にスポットをあて、北と南の三味線の違いや歌唱法の違い、共通点も明らかにするという内容。

 イベントで津軽民謡と奄美シマ唄の共演が行われ、奄美からは「ひめまり」があでやかな大島紬を身につけて登場。方言で「まあじんあそびんしょろやあ」とあいさつして、「よいすら節」「らんかん橋」「豊年節」などを披露した。

 また津軽民謡からは青森出身ではない「Makimiki」の2人が生活の中で生まれた民謡を熱唱。お互いの唄を聴いた後に、「ひめまり」は「津軽民謡は迫力がすごい。津軽民謡は難しい」。青森側からは「しびれました。裏声がすごくきれい」と絶賛。津軽三味線が重さ6㌔であることも紹介した。

 二部では奄美は、「糸繰り節」「イトゥ」「カナと暮らせば宝島」などの明るい唄を歌唱。津軽民謡を歌う2人は、「小さい子に津軽民謡の馴染みが少ないため、新しい形でより聴きやすくしたい」と、和楽器を入れない新感覚の洋楽器のみのアレンジ民謡、「相馬まされ節」などを紹介し、「ソーラン節」「北海盆歌」などの明るい歌で締めた。

 会場には唄者の朝崎郁恵さんも訪れており、「両方の歌が聞けて良かった。特に青森の洋楽器でアレンジした歌は聴いたことがない。洋楽器が入ることによってもっと広がる。ひめまりの2人に『むちゃ加那節』や『長雲』、『芦花部一番』などの名曲を、洋楽器でアレンジしてCDを出して欲しい。シマ唄がもっと広がる可能性を見つけた」と興奮気味に話した。