南部3町村老ク芸能交流会

南部3町村の老人クラブ会員が、それぞれ取り組んだ多彩な芸能が披露された

老後の明るく楽しい過ごし方などを講演した宇検診療所の葛原所長

350人以上が交流
宇検診療所葛原所長の講演も

 宇検村・大和村・瀬戸内町の老人クラブ会員らが一堂に会し、それぞれの芸能を披露する第4回「南部3町村芸能交流会」が20日、宇検村湯湾の元気の出る館ホールで開かれた。約350人が参加し、健康に関する講演を聴講し、多彩な演目の芸能を鑑賞して交流を図った。

 同会は老人クラブ会員が身につけた芸能等を発表し、情報交換や親睦を図り老人クラブ活動を活性化させることが目的。2016年に開始し毎年会場が持ち回りで変更され、今回は宇検村で開催し来年は大和村の予定になっている。

 開会で宇検村老人クラブ連合会の屋宮喜治会長と、松井富彦副村長があいさつ。午前中は芸能発表に先立ち、研修会で医師の講演が行われた。

 講師を国民健康保険宇検診療所の葛原敬八郎所長が担当。「老後を明るく楽しく過ごすために」と題して、スライド資料で糖尿病予防や「老々会話」などを解説した。

 講師は高齢者の各問題を、▽転倒リスクとその予防▽不眠症▽薬剤の効率▽栄養・食事療法▽生活習慣病▽認知症への対応▽入院期間の短縮―と列挙。「国は医療費削減を目的に、ジェネリック(後発医薬品)医薬品を、高価な新薬の代用とする方針をとりジェネリック優先の時代になってきている」。

 高齢者がかかりやすい病気として、糖尿病を挙げさまざまな合併症への注意を喚起。「糖尿病をいかに予防するか。またその症状をいかに軽くするかが重要。食事や自分の体重に注意を払ってほしい」と語った。

 また高齢化時代における老々会話は、「話し手」と「聞き役」の両者に心の安らぎを与え幸福感形成に欠かせない重要なものと位置付け。「近い隣人との絆が重要で、話し合うことの必要性を認識してほしい」と話した。

 昼食時間の後、芸能発表に移り大和村・大棚老人クラブの舞踊で幕開け。唄や踊りなど7演目が披露され、拍手や手拍子が各所で起こり大いに盛り上がった。