方言サミット実行委設立会

実行委員が委嘱され方言サミット(奄美大島大会)の成功に向け意見が交わされた

シマグチ残し世界に発信
委員24人委嘱 奄美市教委

 奄美市教育委員会は21日、同市名瀬の奄美文化センターで2019年度「危機的な状況にある言語・方言サミット」(奄美大島大会)第1回実行委員会設立会を開いた。実行委員らが来年2月予定の同サミットの成功や、方言伝承活動の機運醸成などに意見を交わした。委員からは方言伝承の各自の取り組みや、サミットを盛り上げ世界に奄美を発信するべきなどの意見が出た。

 09年にユネスコ(国連教育科学文化機関)が、日本国内で消滅の危機にある言語・方言を八つ指摘。奄美の方言(シマグチ・シマユムィタ)も含まれており、文化庁が国民に周知し状況の改善を目的に「危機的な状況にある言語・方言サミット」を開催している。

 方言サミットは14年の東京都八丈島を皮切りに毎年開催。20年2月には奄美市会場で奄美の方言をテーマに開催されることが内定しており、今回の実行委員会設立会の運びとなった。

 開会で委員24人に委嘱状を交付。会長に市文化財保護審議委員会会長の山下茂一氏、副会長に市文化協会会長の山元孝子氏と名瀬地区町内会連合会会長の田丸友三郎氏が選出された。

 田丸副会長の司会で会を進行。事務局から方言サミットや実行委員会設置要綱などの解説があり、各委員が奄美大島大会(仮称)の成功に向け意見を発表した。

 市の女性団体連絡協議会の出席者からは、大会開催時の接待などに協力の申し出も。幼稚園や学校関係者などからは、園児や児童らの方言伝承の取り組みも紹介された。

 事務局に対しては、実行委員会とは別に部会的なものの設置や、たたき台になるプログラム案の提示などの要望が出された。方言サミットの開催候補日として、来年2月18日の「方言の日」前後の土日祝日が事務局案として提示された。