芦花部でシマ歩きツアー

芦花部でシマ歩きツアー

【写真説明】「芦花部一番」の碑前で参加者らに説明する児童。説明後、住民らがシマ唄を披露した

集落の名所、小中学生が説明
「町内の良いところ知って」

 奄美市名瀬の芦花部町内会(貴島和博代表)は17日、町内の名所を巡る「シマ歩きツアー」を開いた。集落内外から約100人が参加。集落住民が参加者らをガイドし、芦花部小中学校に通う子どもたちが各ポイントで参加者を待ち受けそれぞれ説明。住民が一丸となり集落内の名所の認知度向上を図った。

 イベントは同町内会が同市の「紡ぐきょらの郷づくり事業」助成金を活用し作成したシマ歩きガイドマップ・観光案内板のお披露目記念として実施。貴島代表は「『こんなところがあったのか』と、町内の良いところを知ってもらえれば」と思いを込めた。

 参加者らは5グループに分かれ、集落内の「南洲神社」、「南洲翁の手水=ちょうず=鉢」などの西郷隆盛ゆかりの地のほか、「芦花部教会」、「芦花部小中学校」などを訪問。それぞれのポイントで児童・生徒らがパネルを持って説明し、集落住民らが補足。南洲神社での説明を担当した同中2年の入耒院美咲さん(14)は、「皆さんに聞いてもらい、芦花部のことを知ってもらえて良かった。この企画のおかげで自分も学べた。今後も自分でできる機会があれば説明をしていきたい」と話した。

 「芦花部一番」の碑の前では児童の開設の後、住民らがサンシン(三線)片手に同曲を披露。響く唄声に参加者らは耳を傾けた。また、芦花部公民館では農産物や特産品の販売、炊き出しもあり、終了後もにぎわった。

 奄美市名瀬から参加した永田和歌子さん(83)は「龍郷出身なので西郷どんのことに興味があり参加した。小中学生が説明しているのを見て、学生時代から歴史・文化の勉強になる良いイベントと感じた。今後もこう言った機会があれば、ほかの集落について学びたい」と語った。

 イベントが盛況となったことについて、貴島代表は「多くの人が来てびっくりした。少しでも活性化につながったのではないか。今後は地場産品の販売をメインにしたイベントなども考えていきたい」とした。