~歌姫~城南海物語 12=カラオケバトル後編

「若草4姉妹」(宮本美季=リブラスター提供)「天才3人娘」(ポニーキャニオンアーティスツ提供)として激しくも華麗な戦いをする、きょらむんたち

激しくも華やかな戦いの中で吹くミナミカゼステージで咲き誇る、それぞれの「月下美人」

 「THE★カラオケバトル」(テレビ東京系)は、プロのプライドが激突するからこそ、視聴者も感動の拍手を惜しまない。「天才3人娘」「若草4人姉妹」と称される彼女たちだが、決しておごることはない。激しくも華やかな戦いの中で、ミナミカゼはどんな風に吹いているのか。 

 「城さんとはプライベートで食事や飲みに行くこともあります。カラオケに誘って、これ歌って、あれ歌ってのリクエストにも応えてくれる。そんなプロ歌手はあまりいない。城さんの洋楽は最高」と翠千賀は満面で語る。RiRiKAは、「落ち込んでいた時に、南海ちゃんはアクセサリー作りを進めてくれました。仲間で話している時に誰かのエピソードを聞いてウルウルしている姿を何度か見ている」そうだ。宮本美季には、女性らしさもうかがわせる。「やはり女子は美容の話、あそこのエステが効くだの、とても良いコルギがあるだの、ビタミンCはこのサプリなど。とにかく美を追求するためには、何事も惜しまない4姉妹。あと占いもブームかな」。そんな一方で、「城さんが初めてトップセブンに残れなかった時、さすがの城さんも悔しくて泣いているかと思ったんです。私を含め、仲間は泣いてましたから。が、ほほ笑んでいたんです。ああ、この人は本当に強い人だ」(翠千賀)。「気は強いです。かなり」と、自らを分析する南海らしさを思わせるエピソードだ。「基本は、シマ唄なので曲に応じて使います」。南海が語る、彼女の特徴「グイン」はどう聞こえるのだろうか。「城さんの歌を聞くと、私の中の音楽へのわだかまりが取れることがある」(翠千賀)。「とても神々しく感じます。もともと持っている菩薩オーラとグインが相まって本当に神様のように見える瞬間が多々あります」(RiRiKA)「とても興味深いです。外国でいうところのrunsといわれるものなのでしょうか。それにしても特殊なコブシですよね」(宮本美季)。表現こそ異なるが、3人の底辺には南海へのリスペクトを感じさせるのだ。もし、女優として舞台に立ったなら、どんな一輪の花となり得るのか。

 「南海ちゃんには、やはりこの世のものではない系。トート閣下。いや、南海ちゃんは確実に娘役なのでその時は、私が男役をやりたいです。神話の女神アフロディーテとか。美しいだけじゃなくドラマチックな役を見てみたい」。宝塚の涙ジュエンヌが、そう言葉を弾ませれば、オペラ魔女は、「まさにモーツァルトの魔笛でしょう。愛と正義に生きるヒロイン、パミーナは城さん。私は自分の国と野望しか考えない夜の女王(パミーナの母)。太陽と月、そんな感じです」と笑顔で語る。それぞれの月下美人は、競い合いながら花を開かせているようだ。(高田賢一)