タブレットレジで管理

タブレットレジで管理

増税を前にタブレットレジを導入する小売店(名瀬・珈琲こん日和)

消費税10%目前
軽減税率対応、小売店でも準備

 消費税増税(8→10%)を前に、小売店などでは軽減税率に対応するためタブレット端末を使った「モバイルPOS(販売時点情報管理)レジ」が広まりつつある。奄美市内の小規模店舗でも「コンパクトなので導入しやすい。二つの税率対応の管理に活用したい」などの声が挙がっている。

 リクルートが提供するPOSレジアプリ「Airレジ(エアレジ)」。米アップルのiPadにダウンロードすることで、「POSレジ」になる仕組み。

 このシステムは、中小企業庁の軽減税率対策補助金を活用すると機材購入費の2分の1から4分の1が助成される。中小企業・小規模事業者が対象だ。

 増税を機に簡易レジからの買い替えや、レジを使っていない小売店への導入が進んでいる。エアレジもその一環で増税が迫り、市内で導入する小規模店舗で広がりを見せている。

 同市の名瀬市街地にあるコーヒー専門店「珈琲こん日和=にちは=」(高橋由美子店長)は自家焙煎したオリジナルコーヒー(350円~)のほか、外国産豆のブレンドなどメニュー20点以上を販売する。

 増税に伴い実施する軽減税率は、持ち帰り8%、店内飲食10%と混在するため、「これまで行っていた電卓計算での管理は今後、難しいと考えた」と高橋店長。エアレジは9月に導入した。

 タブレット画面で注文を入力するほか、仕入れや在庫データの管理に活用できる。据え置き型レジで必要となるシステム改修や設置スペースの確保が生じないことを利点に挙げ、高橋店長は「コンパクトなレジは小規模店にとってうれしい。増税後に生じる細かな対応に生かしたい」と話した。