島体験・移住促進の拠点に

新たな拠点に期待を寄せ、施設を見学する住民たち


施設前では開所式が行われ関係者や集落住民が祝った

中長期の滞在、安価に提供
龍郷町龍郷集落 ゲストハウス完成お披露目会

 龍郷町龍郷の保育所跡地で14日、しま暮らし体験住宅「マッチゲストハウス」の建物2棟が完成し、町民などに向けたお披露目会を開いた。奄美での家探しや集落体験など島暮らしを考える人に中長期の滞在を安価に提供しようと整備。住民や関係者約30人が見学し、島体験や定住の促進に期待を膨らませた。

 奄美群島の空き家・空き地の課題解決に取り組むNPO法人ねりやかなやレジデンス(佐藤理江代表理事)が、島への移住など考える人の滞在拠点として整備。ゆっくりと居を構えて過ごすことで、より奄美の魅力を知り、好きになるきっかけを提供しようとの狙いがある。

 建物は、木造平屋建てで延べ床面積25・93平方㍍で、町所有の土地を借り受け新築。リビングやキッチンなどの生活設備を備えたコンドミニアムタイプで、1棟最大3人が泊まれる。

 設計は㈱酒井建築事務所が手掛け、㈲アオイ・ホームが施工。料金(1人)は、1週間・2万7千円、1カ月・10万円(水道・光熱費込み)などリーズナブルな設定を予定し、11月中のオープンを目指していく。

 この日は、竹田泰典町長をはじめ集落住民や関係者を招いて、開所式や内覧会を開催。同集落老人クラブ会長らが祝いの言葉を述べるなど、将来の発展を祈念した。

 佐藤代表理事は「安く滞在できることで、より奄美や集落なども理解できる。滞在者とのつながりを作り、移住・定住を提供する拠点に育てたい」と抱負を語った。

 なお建物は今後、価格を抑えた規格住宅として別途建築販売も計画。移住促進、空き家活用のツールとして展開する予定だ。