南西糖業も製糖開始

サトウキビ原料の搬入を受け入れ、今期製糖を開始した南西糖業㈱(伊仙工場)=19日正午ごろ、伊仙町

徳之島 気象災害少なく「平年作」期待

【徳之島】南西糖業㈱(田村順一社長)の徳之島2工場は19日、2019/20年期産サトウキビ原料を受け入れ、5期連続の年内操業開始となった。イノシシ食害の広がりは懸念されているが、台風や干ばつなど気象災害も少なく、生産見込み量は17万980㌧(前期実績比2万4332㌧増)と「平年作」を予想。年内は25日まで原料を受け入れ、年明けは1月7日に再開、3月30日まで計81日間(春植え推進期間除く)を予定している。

同社の徳和瀬工場(徳之島町)と伊仙工場(伊仙町)には同日午前8時すぎから、大型キビ運搬車による原料の搬入が始まった。同初日午後3時現在の工場別搬入量と平均買い入れ糖度は▽徳和瀬工場が536・9㌧、12・84度▽伊仙同が574・4㌧、13・17度。糖度は、奄美各島が平均14・5度前後の「高糖・高品質」型で立ち上がりとなっている中での差は、「イノシシ食害ほ場分の収穫・搬入を優先した影響も考えられる。通常搬入(1日当たり徳和瀬1020㌧、伊仙1150㌧)になれば他島並みに平年以上の糖度を予想している」(同社徳之島事業本部農務部)。

全生産見込み量17万980㌧のうち同社の圧搾処理見込み量は16万8739㌧(工場別処理見込み量・徳和瀬7万9764㌧、伊仙8万8975㌧)。製糖期間中の2月3日~5日(3日間)、3月4~10日(7日間)は「春植え推進日」に機器メンテナンスも交え搬入休止となる。

町別のキビ生産見込み(11月1日現在)は、▽徳之島町=1055㌶(前期実績比59㌶減)、生産量5万3361㌧(7994㌧増)、10㌃平均単収5・085㌧(0・986㌧増)▽天城町=1100㌶(60㌶減)、6万3378㌧(7447㌧増)、5・762㌧(0・940㌧増)▽伊仙町=1027㌶(58㌶減)、5万4241㌧(8891㌧増)、5・281㌧(1・101㌧増)。3町合計3182㌶(177㌶減)、17万980㌧(2万4332㌧増)、5・373㌧(1・008㌧増)となっている。