休校中子ども達の食事支援

町内の家庭を回って弁当を届けた(9日午前11時半)

食事支援の弁当をつくるボランティア

大熊町内会 手づくり弁当を宅配
「ありがとうの言葉励みに」

 新型コロナウイルスの影響で休校中の子どもの食事を支援しようと、奄美市名瀬の大熊町内会(重田茂之会長、500世帯約1100人)で昼食の宅配ボランティアが行われている。地域の子ども会を対象に住民有志による手づくりの弁当を9日から100円で販売。保護者からは「日中の食事提供は大変ありがたい」と喜ばれている。

 小・中学校の一律休校措置で、共働き世帯などが頭を悩ませるのが子どもの昼食。子育て支援を目的に、地域の県地域防災推進員や食生活改善推進員、住民など女性9人が弁当づくりに取り組んだ。

 期間は13日までの5日間。材料費は同ウイルスの影響で中止となった町内の防災行事予算を活用した。

 献立は主・副菜、添え野菜のほか、「おばあメニュー」として切り干し大根など家庭の味を1品付けるなどバラエティーに富む。子ども会育成会(北原清香会長)を通じ宅配を募ったところ、1日当たり児童21~30人が希望したという。

 初日の9日は、ひと口トンカツ、ポテトサラダ、厚焼き玉子、ミニトマト、フルーツナッツ田作り(おばあ)ほか。ボランティアメンバーは同町公民館調理室でおかずをつくり、手際よく弁当容器に詰め込んだ後、出来立てを各家庭に届けた。

 責任者の安田ふさ代さんは「子どもの安否確認と併せ、地域の見守り活動として行いたかった」と述べ、「弁当を届けた後、保護者からいただいた『ありがとう』の言葉が今後の励みになりました」と笑顔で語った。