会員のほとんどが参加した瀬戸内町農業振興会果樹部会の臨時総会
瀬戸内町農業振興会果樹部会(武富光則部会長)は24日、同町農協会館で「ミカンコミバエ種群の緊急防除に伴う臨時総会」を開催した。瀬戸内町農林水産課と県大島支庁瀬戸内町駐在の担当者が緊急防除に関わる情報の提供や質疑応答などを実施。武富部会長は「一日でも早く根絶するためにも、行政と一緒に協力して取り組みたい」と話した。
総会には同部会会員ら約60人が参加。同総会は会員らの要請を受けて同町と県が実施したもので、大島支庁農林水産部農政普及課特殊病害虫係がミカンコミバエ種群の生態と防除について説明。同町農林水産課が町内の現状を報告した。
町内の現状報告では、23日時点で加計呂麻島では4カ月ぶりに誘殺数ゼロ(19日時点で11匹)だったという報告も。同課によると町では現在、町内全域に109基のトラップを設置しており、週2回チェックしているという。同島では7月22日に3地点(トラップ数13か所)で6匹を初確認後、8月からテックス板を設置。10月26日には13地点で最多86匹(トラップ数49か所)を確認しており、担当者は「ここ最近は10~20匹で推移していたので、防除の効果があったのでは」と話している。12月からは、さらに町全体でテックス板8000枚の追加などを予定しているという。
参加者からは12月13日の移動規制開始について、「早生ポンカンなどはすでに果実が落ちているのもある。廃棄はまだか」「町内だけでも早く廃棄に取り組んでほしい」という切実な声も。県や市町村もポンカンなど収穫が迫る種に関しては特例措置の要望を続けているとした上で、同課の豊永伸弥課長は「要望については、まだ返事が来ていないのが現状。補償価格についても、しっかり国に要望していく。加計呂麻島ではトラップに1匹も入っていないということで、テックス板の効果を感じている。撲滅できると自信を持っているので、協力をお願いしたい」と話した。
このほか、落ちた果実などは寄生の温床となる可能性があるとし、ビニール袋に入れてハエが入らないようにした上で処分するなども呼び掛けた。