「音楽で人生変わった」

歌声を披露した車いすミュージシャンの森圭一郎さん=知名町=

知名町で地区保育連総会・研修会
車いすミュージシャン森圭一郎さん講演

 【沖永良部】2016年度大島地区保育連合会総会及び研修会(同連合会主催)が24日、知名町フローラル館であった。群島から保育園の園長や保育士など約130人が参加。車いすミュージシャンの森圭一郎さん(38)が夢を追うことの大切さについて講演し「事故の後、音楽と出会い私の人生は変わった。子ども達に幸せになって欲しいと思ったら、いろいろな物を見せて好きなことをやらせてほしい」と語った。

 同連合会の幸多健次会長は「いま保育士の処遇改善について国が動いているが、風当りは強い。地域の保育所であるためには知識と技術を向上させる必要がある」。平安正盛知名町長は「みなさんは町の未来を支える子ども達を預かっている。研修会を今後の保育業に生かしてほしい」とあいさつした。

 昨年度歳入歳出決算や16年度事業計画など6議案を承認。今年度は、各島での研修会(5、6、11月)、こどもフェスタ(11月、奄美市)などを予定している。

 講演した森さんは、16歳の時に事故で下半身不随になったことやCDを売り上げるため車いすで日本縦断したことなどを振り返り「中学・高校の子どもは敏感。親や先生が何を考えているか全部わかっている。だけどボキャブラリーがないから返す言葉がない。それが悔しかった」「高校でギターに出会った。音楽が好きで多くの人に聴いて欲しいという夢があったから車いすでも平気だった。自分のことを愛して欲しい。そうすれば自分にウソをつくこともないし、周囲にウソをつくこともなくなる」と話した。

 ミニライブでは「あの頃の自分に」「闇と光」「ひまわり」など全8曲を披露。観客は、手拍子をしたり合唱したりしながら森さんの歌声に聴き入っていた。