喜界町と東農大、包括連携協定

包括連携協定の締結で調印した喜界町の川島町長(前列右)と東京農大の高野学長(同中央)ら関係者

川島町長「離島でも農業で成り立つモデルへ」

 【東京】喜界町と東京農業大学との包括連携協定の締結式が28日、東京世田谷区の東京農業大学アカデミアセンターで行われた。農学を専門に扱う大学と連携しながら、同町は離島でも農業で成り立つモデルを目指す。

 締結式には、川島健勇町長を始め、父親が喜界島出身の上島義盛・世田谷区議会議長や締結を取りまとめてきた喜界島出身の同大学の豊原秀和名誉教授ら関係者12人が参加。川島町長と高野克己学長が調印を交わした。

 あいさつにたった高野学長は、奄美では瀬戸内町に続いて2番目の包括連携地域で、これまでに400人を超える同大学の学生が実習生として参加していることも報告。「お互いギブアンドテイクで事業展開が進み、商品開発できるようにしていきたい」と意気込みを語った。

 また、フィールドワークなど実学を重視する同大学への熱い気持ちを持っている川島町長は、喜界島は小粒でもきらりと輝く島。サンゴ礁の残骸から地球の温暖化を調査する研究所や白ゴマは日本一、花良治みかんなど味が良い物があると説明しながら、「産業は農業。農家の研究を進めて欲しい。智恵をいただきながら、6年後ぐらいには離島でも農業で成り立つことを日本のODA(政府開発援助)で見せたい。喜界島がモデルになれたらいいなと考えている。末永い付き合いをよろしくお願いします」と期待感を示した。

 東京農業大学の連携は企業等の団体が18団体で、地域連携は26自治体。喜界町は26番目の協定となる。