視察のために奄美に来島したルイ・ライトさん(中央)とスサーナ・モルガドさん(右)
ポルトガルの旅行会社による奄美群島視察が20日から、奄美大島を皮切りにスタートしている。2社から2人が来島しており、日本向けツアーの候補地として奄美大島、沖永良部島、与論島の3島の視察を予定。受け入れを行った、ぐーんと奄美(奄美群島観光物産協会)では「このようなチャンスはなかなかないと思うので、ぜひ好印象を持ってもらえるようにしたい」としている。
来島しているのはユーロクアンザ社からルイ・ライトさんと、イルドムンド社からスサーナ・モルガドさんの2人。今回の視察は、アンゴラに支社を置くユーロクアンザ社が、アンゴラの富裕層をターゲットとした日本向け旅行商品の造成を検討している中、インターネットなどで視察候補地の調査を行っている中で世界自然遺産候補地としての奄美に興味を持ったという。
視察については、同社から直接、ぐーんと奄美に視察意向が寄せられたといい、松元英雄統括リーダーは「直接問い合わせがあったのは今回が初めてのケース。3島を巡るということなので、各島の島コーディネーターには、外国人の注目する視点などを学んでもらい、この経験を群島全体で共有したい。また、世界自然遺産登録によって同様のケースの増加も見込まれる。ノウハウの蓄積もしたい」として今回受け入れを決めたという。
21日に龍郷町倉崎海岸でシュノーケリングを体験したライトさんは「奄美は人も気候も温かく、観光のポテンシャルはあるとてもいい場所。ゆったりでき、南国の雰囲気がありながら、比較的簡単に来ることが出来る」と評価。一方で、「もっと森は大事にしてほしい。そして、海外でのPR活動など、世界に向けたプロモーションにも、もっと取り組んでもらえたら」などと語った。
同社が計画しているツアーは主に個人旅行となっており、今回の視察では日本エアコミューター㈱とマリックスライン㈱も無料航空券や船室アップグレードなど全面協力したという。
松元統括リーダーは「今回の視察は奄美群島にとっても千載一遇のチャンス。これから世界自然遺産登録も控える中で、外国人観光客への対応についてもしっかり考えていかなければならない」と語った。
奄美大島への滞在は22日まで。22~23日は沖永良部島、23~24日は与論島をそれぞれ視察するという。