「砂浜教室in奄美大島」

塩性植物について説明を受ける参加者ら

塩性植物の大切さ理解
手広海岸で

砂浜海岸にいる生物や、植物を調べる「砂浜教室in奄美大島」(公益財団日本自然保護協会、海の生き物を守る会主催)が25日、龍郷町の手広海岸であった。15人が参加し、ヤドカリを見つけたり、砂浜に咲く花を採集したりして、海岸の生態などについて理解を深めた。

主催した海の生き物を守る会(向井宏代表)では、2008年から全国の砂浜海岸の生物を調査。冒頭関係者からの説明で、日本の海岸線の長さは、世界で第6位に位置するが、現在激減している状況をふまえ、「砂浜は海と陸をつなぐもの。そこに生える塩性植物がなくなれば、本来の姿はいずれ失われてしまう」などと、砂浜の重要性について言及があった。

参加者は、それぞれ砂浜を歩きながら、生き物や植物を収集。ユウレイガニ、ムラサキオオヤドカリ、ハマトビムシなど生き物のほか、グンバイヒルガオ、ハマニガナなどの塩性植物も集まり、講師の向井代表の解説に、耳を傾けた。

このほか、アダン、オオハマボウ、ハマササゲ、外来種のアメリカネナシカズラを含む13種の塩性植物が紹介された。向井代表は「生物の種類など比較的多く、塩性植物だけでも15種ほど見ることができ、奄美は海岸(自然界)がまだ残っている。塩性植物があることで、砂浜の保持だけでなく、砂がためられてくるので、重要なもの。これを含めて海岸であることを意識していくことが大切」と語った。