山際の夕映えをバックに写真を撮るツアー客(西古見集落海岸)
奄美大島の海に落ちる夕日と3地域の観光を楽しむ「サンセットバスツアー」(奄美群島観光物産協会、奄美大島観光協会共催)が、8日からスタートした。
同日は瀬戸内町西古見であり、参加者は地域に残るサンゴの石垣や戦跡を散策したほか、海岸で地元食材を使ったバーベキューなど地域の魅力を堪能した。
今後、宇検村(15日)、大和村(22日)の開催を予定している。
奄美大島の5市町村で進めている、観光地域づくりプラットホーム(DMO)組織構築事業の一環。島内の夕日スポットを絡めた地域紹介による観光事業を計画。今年度は島内3カ所で実施する。
この日は、島内外から11人が参加。奄美大島の西端に位置する同集落を訪れ、戦跡など集落散策。公民館では、唄者の永井しずのさんと田井陽子さんによる島唄とサンシンを体験した。
夕暮れ、海岸に面したナカンマ公園でのバーベキューではイノシシ肉に舌鼓。潮風と茜色に染まる空、眼前の海に見える三連立神など自然に囲まれた中での食事を楽しんだ。
奄美大島観光協会の恒吉美智子さんは、増加が見込まれる観光客の受け入れ態勢づくりを強調。「夕日を通じて、地元の魅力の掘り起こしにつなげられたら」と今後の展開に意欲を見せた。
徳之島から参加した重井明美さん(55)は「歴史が感じられる砲台跡、いまでは見られないサンゴ石垣に感動した」。大和村に住む山田昌代さん(29)は「初めて訪れた。プライベートでまた来てみたい」とそれぞれ満足気に話した。
ツアーは20歳以上限定。各料金は宇検村6280円、大和村6380円。問い合わせはTEL0997―58―4888(奄美群島観光物産協会)まで(土日祝日休み)。