奄美出身選手も活躍

県高校新人バスケ 鹿児島女、4年ぶりV

 【鹿児島】第47回県高校新人バスケットボール大会は14―17日の4日間、鹿児島市の県体育館などであった。男子はれいめいが2連覇、女子は鹿児島女が4年ぶりに優勝した。

 男子決勝リーグはれいめい、川内、鹿児島商が2勝1敗で並んだが、得失点差でれいめいの優勝だった。女子は鹿児島女が決勝リーグ3戦全勝で4年ぶりの優勝だった。東綺音主将(朝日中卒)、上野美衣(名瀬中卒)ら奄美出身選手も活躍した。東主将は女子の優秀選手にも選ばれた。

 男女とも決勝リーグに勝ち残った4チームが九州大会(3月19、20日・宮崎)に出場する。
【女子決勝リーグ・鹿児島女―伊集院】第3クオーター開始早々、東主将がシュートを決め41―29と点差を広げる=県体育館

「ウインターカップが自信に」東(朝日中卒)

「もっとうまくなりたい」上野(名瀬中卒)

 鹿児島女は、全試合で2桁得点差をつける安定した試合運びで新人戦は4年ぶり、昨秋のウインターカップ予選に続く県大会優勝を勝ち取った。東綺音主将(朝日中卒)は「他よりも新チームのスタートは遅かったけど、優勝できて良いスタートが切れた」と喜んだ。

 新チームは1年生の宮嵜が180㌢、2年生の岡村が172㌢、井ノ上が171㌢と「能力もあって九州でも通用する大型チーム」と福嵜博之監督も期待を寄せる。インサイドの高さを生かして、リバウンド、シュートなどで「制空権」をとるオーソドックスなバスケットを得意とする。決勝リーグでも宿命のライバル・鹿児島純心、勢いのあるれいめい、伊集院を相手に持ち味を随所に発揮して優位に試合を進めることができた。

 「東がゲームメーカーとして成長したのも大きい」と福嵜監督。1年からスタメンに名を連ねる佐伯が長くフロアリーダーとして試合を仕切っていたが、東がポイントガードとして成長したことで佐伯が「点取り屋」になるという新しいバリエーションができた。

 「ウインターカップが自信になった」と東主将。2点差で惜敗したが、「最後まで諦めないバスケットができた」ことで自信をつけ、新チームではチーム全体を引っ張る主将に抜擢された。

 1年生の上野美衣(名瀬中卒)も伊集院戦残り1分でコートに立った。東や佐伯のバックアップメンバーとして成長が期待される上野は、「緊張した」と得点やアシストなどの数字を残すことはできなかったが、パスを出したり、東からのパスを受けてシュートを打つなど「自分ができるプレーを精一杯やった」。

 力のある2年生の中でベンチ入りし「もっとうまくなって自分もチームに貢献できる選手になりたい」と上野。東主将は「どんな場面でも最後まであきらめず、みんなで勝ちにこだわるチームを作っていきたい」と目指すチーム像を語っていた。

(政純一郎)