「玉黄金」はさみ入れ

徳之島町柑橘生産組合のタンカン「玉黄金」収穫へのはさみ入れ式=26日、同町母間

銘柄確立、有利販売期待
タンカンも豊作
徳之島町柑橘生産組合

 【徳之島】徳之島町柑橘生産組合(中島藤雄組合長、組合員90人)の「徳之島たんかん玉黄金(たまこがね)」収穫へのはさみ入れ式(町共催)が26日、同町母間のタンカン園であった。糖度と酸(クエン酸)は平年並みの立ち上がりだが、隔年結果の「表年」に加えて台風被害などもなく、県内全般情勢と同様の「豊作」傾向。品質管理による銘柄確立、有利販売に期待を寄せ合った。

 県や町農政関係者によると、徳之島全体の今期タンカン収穫見込みは計75㌶の約300㌧~320㌧(前期実績約230㌧)と「豊作」を予想。うち「玉黄金」の独自銘柄(商標登録)で個別販売および共販する徳之島町柑橘生産組合の面積は約68㌶(約9割)を占める。

 品質的には果皮の着色も良く、今月11日時点の分析で糖度10・6度、酸度(クエン酸)1・01度、果実の横径75・5㍉(2L中心)。「ほぼ例年並み」の立ち上がりとなっている。

 はさみ入れ式は、生産組合員や県・町農政担当者、窓口受注・発送に協力する郵便局の関係者ら約50人が参加して前組合長吉本勝太さんの園であった。中島組合長はあいさつで「皆さんが行き届いた管理作業を一生懸命に行った結果、見事な黄金色がたわわに実った。徳之島の玉黄金を消費者がくびを長くして待っている。高所作業に気を付けて安全第一で頑張ろう」とアピール。

 高岡秀規町長は、ふるさと納税返礼品目としても「予約が殺到して売れることは間違いない。納税額は今年度中に1億円を超えると思う」。県徳之島事務所農業普及課の坂ノ上至課長は「(徳之島地区は)75㌶で毎年1億円超のタンカン生産額を産出し、群島の大きな産地になった。糖度、酸度とも平年並みの豊作で、価格的にも期待できると思う。銘柄確立に努めて」などと期待を寄せた。

 2月1日はJAあまみ徳之島地区果樹部会など主催の地区タンカン出発式、同7日は地区品評会(午前9時持ち込み、同JA徳之島事業本部2階)を予定している。