龍郷町関係郵便局=左側=と同町が「地域における協力に関する協定」を結んだ
日本郵便㈱の龍郷町関係郵便局と同町は31日、「地域における協力に関する協定」を結んだ。町内で郵便物の集配など行う局員が地域の見守り活動や道路の損傷、不法投棄など気づいた場合に、指定された連絡先に素早く情報を提供する内容。地域に密着した郵便局のネットワークを生かした取り組みで、町側は「見守り活動の充実による安心安全な地域づくり体制が整う」と歓迎している。
人口減少や少子高齢化など社会情勢の変化に伴う住民ニーズの多様化や、新たな課題への対応など地方自治体を取り巻く環境は年々厳しくなる中、▽独居高齢者や子どもの見守り活動▽台風など自然災害後の道路等の損傷▽世界自然遺産登録実現に向けた機運醸成にも水を差す不法投棄―など地域課題に対する取り組みを、業務に支障のない範囲でサポートしようとするもの。
局員が平常の業務活動の中で何らかの異変に気付いた際、同町の関係課など指定された連絡先に情報提供を行うという。
同日は大勝郵便局の重原幸和局長、竜郷郵便局の長田也寸夫局長、名瀬郵便局大勝集配センターの松井仁志課長代理が同町役場を訪問し、徳田康光町長とともに調印式に臨んだ。
重原局長は「郵便局のネットワークを活用し、地域のみなさんや社会に貢献できることとして、郵便局で推進している取り組み。(町政の)助けになる情報を提供していければ」などと述べた。
集配業務に従事する松井さんによると、例えば台風通過後などの道路上の倒木等、普段の業務の中で何らかの異変に気付いたり、感じたりすることがあるという。
徳田町長は「行政だけではなかなか全てに目が行き届かないところもあるが、今回郵便局のみなさんが高齢者や障がい者、子どもたちの見守り活動などに協力してくれることになり、安心して暮らせる地域づくりを進める上で有意義な協力体制が整うことになる」と感謝した。