肥後(奄美市出身)が4年ぶりに復帰

4年ぶりのプロ復帰で意気込む肥後

レブナイズ「チーム引っ張り、結果を出す」

 【鹿児島】男子プロバスケットボールチームの鹿児島レブナイズは、奄美市出身の肥後剛と17―18年シーズンの選手契約をしたと発表した。4年ぶりの現役復帰となる肥後は「脇役のままで終わりたくない。今度はチームを引っ張り、結果を出す」と並々ならぬ意気込みを語った。

 名瀬中、奄美高出身の肥後は、前チーム名のレノヴァ鹿児島時代に11―13年の3シーズン、所属していた。初の奄美出身プロバスケット選手として活躍が期待されたが、中心選手として活躍することはなかった。「選手として未熟だった。バスケットに対する考えも甘くて、試合に出られなくても悔しいと本気で思えなかった」と当時を振り返る。

 この4年間は運送業で働く傍ら社会人チームでプレーしていたが、ストリートバスケット「3×3」の「Kagoshima BLAX」で全国大会に出場。初戦で敗れたが「全国の一戦級と対戦して、上でプレーしたい気持ちがまた強くなった」。

 この1年半の間は6時から朝練習、7時からフルタイムで働き、夜はトレーニングやチーム練習の日々を過ごした。「ハードだったけど充実していた」という。プロ選手として活動できるならチームはどこでもよかったが、今季B3に降格して再起を目指すレブナイズの園田明会長から声を掛けられて、古巣での復帰を真剣に考えるようになった。7月16日にあったトライアウトに合格し、プロ復帰の道が開かれた。

 身長168㌢、体重68㌔とサイズは前回と変わっていないが、トレーニングの成果で体脂肪率が6%まで落ち、筋量が増えた。トライアウトのゲームでもアシスト役に徹したり、ここぞという場面でシュートを決めるなど「周りを見て状況を読んだプレー」を心掛けた。査定した林亮太GMはレノヴァ時代の肥後も知っており「以前に比べて確実に成長していた。ハッスルできることや強くドライブで切り込めるのが持ち味。豊富な経験で若い選手たちを引っ張って欲しい」と期待する。

 現在レブナイズには8人の選手が所属し、9月29日から始まるB3リーグ開幕に向けて準備を進めている。肥後がかつて所属していた頃とは顔ぶれも変わったが「親しみやすくて良い雰囲気。今29歳で僕が年齢も上なので、積極的にチームを引っ張っている」という。ポジションはポイントガードで試合をコントロールするのが仕事。「金久中、古仁屋小、奄美高など奄美のバスケットが頑張っているのも刺激になっている。鹿児島と奄美のバスケットを自分のパフォーマンスで盛り上げていけるよう、最大限努力したい」と意気込みを語っていた。
(政純一郎)