奄美大島・喜界島から出品された果樹を審査員が評価した
糖度と外観が評価されて受賞した高岡さんのマンゴー(左)
第3回奄美大島・喜界島マンゴー品評会(県園芸振興協議会大島支部主催)が3日、奄美市名瀬のAiAiひろばで開かれた。奄美大島5市町村と喜界島から32点の出品があり、喜界町・高岡果樹園の高岡清信さん(56)が3年連続で金賞を受賞した
同品評会は同2島のマンゴーの生産振興および銘柄確立、生産者間の技術向上を図るために開かれたもの。今年度の両島のマンゴーの生産状況は生産農家が195戸、生産面積が17・6㌶と増加傾向にある。生産量は昨年度の88・2㌧を大きく上回り、103㌧になる見込み。
今回の品評会の地区別出品点数は、▽奄美市11▽大和村2▽宇検村1▽瀬戸内町3▽龍郷町5▽喜界島10だった。審査基準は収穫後5日以内の果実(品種・アーウィン)で、化粧箱に2玉入り(糖度分析用に450㌘以上の果実を別途1玉提供)。県農業開発総合センター大島支場、大島支庁農政普及課、JAあまみの職員6人が審査を担当し、外観(箱詰め、果皮の着色・障害、玉ぞろい)、糖度の5項目を確認し、採点した。
分析によると、出品果実の平均糖度は15・9度。最高糖度は19・1度。いずれも昨年の数値を上回った。審査委員長を務めた、同センター久米隆志支場長は「今年は2月、3月の気温が低く開花時期が遅れ、梅雨明け後に雨が少なく日照時間が長かった。栽培管理が厳しい状況にも関わらず、収穫初めのこの時期に収穫ピーク時だった昨年よりも高い糖度となり素晴らしい」と評価し、「購買者の期待を裏切らない『奄美マンゴー』作りに努めてほしい」と総評した。
3年連続の金賞受賞となった高岡さんは「気候の変動が大きく、例年よりも開花が10日から2週間程度遅れてしまったが、行政の方々の協力で、良い物を間に合わせることができた」と語った。
受賞した果実は同市名瀬の山羊島ホテルで、4日から行われる「マンゴーフェアー」の一環として6日まで展示が行われる。そのほかの出品果実は宿泊者の朝食などで提供されるという。品評会終了後はAiAiひろば1階でマンゴーの重量あてクイズや試食を行う「奄美マンゴーまつり」が開かれた。
金賞以外の受賞者は次の通り(敬称略)。
【銀賞】㈲奄美興島園(奄美市)
【銅賞】きょうのう農園(龍郷町)、川畑正将(奄美市)
【審査員特別賞】㈱ソレイユスマイル(奄美市)