オープニング早々から会場をわかせた伊仙町木之香伝統芸能保存会の「稲摺り節」=27日、伊仙町
「島の心、守り育てよう」
世代超え伝統芸能競演
【徳之島】第27回徳之島民謡大会(徳之島3町文化協会主催)は27日、伊仙町ほーらい館であった。島内の青少年からベテランまで計20組約200人が出演して島唄や各集落の伝統芸能、島口語りなど多彩な発表で競演。満員の観客たちは発表を楽しみつつ「島の心、島の宝」を守り育てることの大切さを再認識しあった。
同島発祥の民謡(島唄)をはじめ伝統踊り・演舞、島口などの文化遺産の発掘・伝承―を目的に3町で持ち回り開催している。大会テーマは「徳之島民謡は島の心、みんなで守り育てよう」。地元伊仙町の木之香伝統芸能保存会(谷村清次会長)一行約30人の民謡「稲摺り節」のオープニングステージで開演。伝統歌謡にコミカルなパフォーマンスを組み込んだ熱演で、満員の観客たちをわかせた。
開会行事で開催町の美山保伊仙町文化協会は「先人たちの素朴な生活の中から生み出され、歌い継がれ、豊かな心を育んできた民謡をさらに発掘して保存伝承しよう。学校教育の授業にも位置づけて、子や孫に継承していく文化活動も最重要課題」など強調。発表は、面縄小中学生コンビの永田心花、田中瑠海さんコンビの初々しい島唄三味線「くるだんど節」の演奏でスタート。
各町代表の島口語りや島唄をはじめ徳之島町井之川民謡保存会の「正月唄」、天城町岡前の「棒踊り」、伊仙町目手久立ち踊り(八月踊り)保存会の「たかちじ」など自慢の伝統芸能の数々を次々と披露。出演メンバーの中には伊仙町内にIターン、伝統芸能保存会の一員として溶け込んでいた大学名誉教授の姿も。350人余の観客たちを楽しませた。