集落資源の暦づくり

集落資源の暦づくり

ワークショップでは集落資源の暦づくりに向けて全員で知恵を出し合った

大和浜地域振興事業報告会

奄美群島広域事務組合は28日、大和村の大和浜公民館で「2017年度環境文化を活用した地域振興事業報告会」を開いた。同事業は、奄美群島の文化を象徴する「集落の営み」に焦点を当て、エコツーリズム推進や情報発信ツールへの活用を目指すもの。今回は、関係者12人が参加し聞き取り調査報告と、集落の観光資源抽出のためのワークショップを実施した。

同事業は、集落情報発信ツール制作を目的に、文教大学国際学部の海津ゆりえ教授とそのゼミ生らの協力を経て、群島各集落の時期ごとの観光資源を暦としてまとめる「フェノロジーカレンダー」の制作に取り組むもの。今回の報告に当たっては、昨年9月に同ゼミ生が大和浜集落など5集落を各チームが訪れ、聞き取り調査やフィールドワークを進めてきた。

報告では、同ゼミ学生3人が前回の調査を踏まえ、県指定文化財の群倉=ぼれぐら=や滝川山=たきのこやま=などを挙げ、感想や提言などを報告した。

続くワークショップでは、集落の識者やお年寄り4人を交え、フェノロジーカレンダーの暦作りに着手。識者らの記憶や思い出を頼りに、行事・料理・農などをテーマに12か月分の集落資源をピックアップした。

同ゼミ生・桑原春佳さんは「三献や棒踊りなどが気になった。残り3日間しっかり調査し、みんなに役立つようまとめて行きたい」と話した。

なお、同集落の調査は30日まで行われ、今年度中にカレンダーやガイドブックに仕上げていく予定だという。