最新機能の救急車両導入

最新機能の救急車両導入

大島地区消防組合住用消防分駐所に配備される救急車が更新に伴い、新車両が導入された。各機能の説明を受ける職員ら

より安全な救急救命活動へ
大島地区住用消防分駐所

 大島地区消防組合住用消防分駐所(成尾一則所長、職員10人)配備の救急自動車は更新を迎え、このほど新車両が導入された。赤色灯を増設、車体の文字に反射材を使用するなど視認性を向上させたほか、車体両サイド上部には作業灯を設置。搬送者を乗せるベッドも防振性を大幅に向上させた仕様など細部に渡り、最新機能が導入されており、関係者は「より安全な活動が期待できる。救急救助の訓練に励み、よりよいサービスを図っていきたい」としている。

 今回、車両更新に伴い導入された車両に、同組合予算の約3460万円(車両約1969万円、積載機器約1490万円)が充てられた。

 「職員10人の意見を集約」しこだわった車両の特徴の一つが視認性向上。従来の車両に比べ、赤色灯を増やし、車体横、後部を含め計12カ所(前車両は3カ所)に設置されている。

 また、サイレンアンプ(スピーカー)を露出させ外部への注意喚起を強化。サイド上部複数個所に付いた作業灯は、野外での活動の安全性向上が期待できる。四輪駆動により、悪路などの走行にも対応できるようにした。

 車内設備も随所にこだわり、より安定した救急業務を目指す。搬送者を乗せる防振ベッドは、走行時の振動に強く、「横揺れしない」水平性を保てる仕様だという。

 自動心臓マッサージシステムやAED一体型の心電計などの最新機器を導入。また、画像伝達システムにより、搬送中も基幹病院の救命医と情報共有しながらの業務を可能にする。

 管内の2017年の出動件数は119件。今年に入っては38件の出動となっている。新車両は4月からの運用を予定。同分駐所の成尾所長は「世界自然遺産登録などにより、観光客の増加も見込まれる。新車両の機器の取り扱いの理解はもちろん、もしもに備え、より確実な救命救急活動につなげたい」と話した。