与湾大親神社を再建

与湾大親神社再建、戦没者慰霊碑建立を祝い八月踊りを奉納

戦没者慰霊碑も建立
笠利町用安 出身者も参加、盛大に祝う

 奄美市笠利町用安公民館で7日、「与湾大親神社再建ならびに戦没者慰霊碑建立報告会・祝賀会」(同実行委員会主催)があり、島外在住出身者も参加して完成を盛大に祝った。

 同実行委員会(竹田光一委員長)を組織して動き始め、初建立の戦没者慰霊碑は昨年10月、3回目建立の与湾大親神社は昨年12月に完成し、同月に記念誌を発行した。

 同神社や慰霊碑は、用安集落を望む高台にあり、集落民や出身者約60人が集まり、神社に参拝し、八月踊りを奉納した。その後、用安公民館に移動し、報告会・祝賀会を開き、鹿児島在住用安会の福田和也会長らが祝辞を述べ、祝い唄や祝舞が披露された。

 同日は強風が吹き寒かった。参加者の中には一人で電動カートに乗り2会場を訪れた元気な高齢女性もいた。

 最初に与湾大親神社が建立された1939(昭和14)年には、小学6年生だったという佐藤義友さん(90)は「三つの神社を見てきた。懐かしい面影の人々と会え、八月踊りも見れてうれしい」と述べ、里和彦区長は「地域を見守る神社であり、大事に祭っていきたい」と話した。

 記念誌によると、用安集落、名瀬在住用安会、鹿児島在住用安会、京阪神用安会、用安出身者らが建立資金寄付に協力。鳥居ならびに参道案内石は里山組、里山正昇さん寄贈(揮毫は高橋正夫さん)、戦没者慰霊碑の碑石・碑文は薗博明さん寄贈(揮毫は高橋正夫さん)、用安マップは奥光太郎さんが寄贈。

 記念誌には、与湾大親神社に祭られている与湾大親五郎について「四百年以上も前に用安に住み、慈悲に富みことのほか住民をいたわり慈しんだので私たちの先祖は心から敬服した(後記略)」と記す。また、関係者6氏が、思い出の記や祝辞を寄稿し、昔懐かしい写真も掲載した。

 戦没者慰霊碑には「戦陣に散りし 二十八柱の御魂 故郷用安の地にて 永久に安かれ」と刻んでいる。