住用町市 田んぼ復活させよう会

唄に合わせてリズムよく苗を植える参加者たち

秋の豊作祈り田植え
子ども達体験 食のありがたさ理解

 市=いち=に田んぼ復活させよう会(中村隼人会長)は29日、奄美市住用町市で田植えを行った。参加した市小中学校児童や教職員、保護者や集落住民など約30人は、唄声が鳴り響く青空のもと、リズムよく苗を植え秋の豊作を祈った。

 同会は、集落の子どもたちに食の大切さを学んでもらおうと、昨年20年ぶりに同集落内に田んぼを復活。今年は面積を2㌃増やし計約6㌃の田んぼに昨年同様、龍郷町秋名集落提供のうるち米ともち米二種類の苗を植えた。

 中村会長は「昨年の米は出来が良く、勝手ながら『復活市米』と名付けた。今年も昨年同様豊作になってほしい」と話し、土地を所有する森温子さんは「身を持って体験することで初めて食のありがたさがわかる。今後もぜひ続いてほしい」と期待を込めた。

 田んぼに入った、子どもたちは、お年寄りらと交互に並んで指導を受けながら田植えを開始。子どもたちも「これで大丈夫?」と、はじめは不安な表情も徐々に慣れを見せスムーズに。途中、集落住民らが傍らでシマ唄などを披露するのどかな雰囲気の中、みんなでワイワイガヤガヤと一緒に汗を流した。

 昨年も参加したという市中2年・田中大開=ひらく=さんは「自分で植えたお米が食べられるのには感動した。今年は田んぼの管理なども手伝っていきたい」と意欲。中村会長は「今後は子どもたちの学ぶ工程も少しずつ増やし、新たな伝統として育んでいきたい」と笑顔を見せた。