瀬片さん(右手前)が講話するのを真剣に聞く参加者
瀬戸内かんきつ技術研究会
瀬戸内かんきつ技術研究会の夏季現地学習会(瀬戸内町担い手育成総合支援協議会、大島支庁農政普及課瀬戸内町駐在主催)が25日から始まった。生産農家、関係機関などから約40人が参加し、同日は奄美市の2農園を視察し、タンカンなどの栽培技術に関して学んだ。
同町は昨年3月に同研究会を立ち上げ、隔年結果をなくし、収量増・品質向上・所得向上までを目指した活動を開始。当初は新規就農者を中心にした15人でスタートしたが、現在はベテラン農家や指導農業士などを含め29人が参加している。
昨年度中は理論の理解を中心に学習を進めてきたが、今年度は具体的な実践実況なども学習。このほか、他産地農家との交流や意見交換の機会を設け、個々の資質向上、高品質多収を実現する技術体系の習熟を推進している。
今回の学習会ではロイヤルインダストリーズ㈱技術部長でかんきつ栽培も行う瀬片元さんと、県本土でかんきつを栽培する野田四郎さんをアドバイザーに迎え、島内の4農家を視察。最初に訪れた平井農園(平井孝宜園主)では、▽低樹高化を目的としたせん定方法▽肥料の葉面散布の効果▽幼木管理や計画密植―などについて学習した。
この日参加した同町加計呂麻島で農園を営む古俣文喜さん(54)は「昨年からタンカンを栽培している。幼木の管理などを実際に見ることができて良かった。幼木の摘果をし、木を丈夫に充実させていく方法は取り入れていきたい」と話した。
26日は瀬戸内町内2農園の視察を予定。津之輝の隔年結果是正のための方針などを検討する。