6蔵元LAで焼酎イベント

6蔵元LAで焼酎イベント

来場者に自社銘柄を説明する弥生焼酎醸造所の川﨑常務(提供写真)


カリフォルニア州の議員から感謝状を贈呈(提供写真)

輸出促進へ知名度向上 感謝状贈呈も

 奄美の黒糖焼酎6蔵元がこのほど、米国ロサンゼルスのホテルで焼酎テイスティングイベントを行った。黒糖焼酎の輸出促進や知名度アップを目的に、来場者に自慢の17銘柄を黒糖など奄美の特産品を肴に楽しんでもらい今後のビジネスチャンス獲得を図った。なお今回のイベントに関し、カリフォルニア州の議員から感謝状も授与された。

 今回のイベントは本格焼酎全体で国内シェア1・9%にとどまる黒糖焼酎の輸出を促進し認知度を上げるため、(資)弥生焼酎醸造所(奄美市)、奄美大島酒造㈱(龍郷町)、町田酒造㈱(同)、㈱奄美大島開運酒造(宇検村)、奄美酒類㈱(徳之島町)、原田酒造㈱(知名町)がロサンゼルスでの試飲会を構想した。

 弥生焼酎醸造所と町田酒造は、昨年の日本国総領事館であった本格焼酎PRイベントに続いて2年連続で同地でのイベントに参加。薩摩大使・愛場美和氏が主宰する米国のLA焼酎会が共催で、奄美からの一行の現地での行動がスムーズに行くよう宿泊先の確保などをサポートしたという。

 会場のホテルでは各蔵元が試飲ブースを設け、日本料理のビュッフェや、黒糖やパパイア漬け、みそピーナツといった奄美の特産品が味わえるコーナーなど準備。約130人の来場者に黒糖焼酎を説明し、ミントの葉を入れるなど新しいカクテルスタイルの飲み方を紹介した。

 海外での販路拡大を目指し取り組んだイベントに、ほとんどの来場者が初めて味わった黒糖焼酎はおおむね好評。「初めて飲むがおいしい」「カクテルスタイルもよかった」などの感想が聞かれ、流通や飲食店関係者からは気に入った銘柄の入手先をたずねられたりする場面もあったという。

 試飲会の成果として、招待された日系レストラン協会メンバーに輸出している商品の取り扱いや現地での黒糖焼酎普及へのサポートを依頼。また参加した6蔵元とLA焼酎会に、カリフォルニア州下院議員アル・ムラツチ議員から「食文化などで交流し貢献した」などの理由で感謝状が贈呈された。

 また一行は数日後にサンフランシスコで開催されたジェトロ(日本貿易振興機構)の商談会と一般向け試飲会にも参加してPRに努めたという。

 イベントの中心を担った弥生焼酎醸造所の川﨑洋之常務(45)は、「輸出しているアルコール度数24度の2銘柄の反応は上々。まだ輸出していない40度の銘柄も非常に好評だった」と説明。今後に向け「手ごたえも感じた。できる事は何でもやり、黒糖焼酎の輸出促進や知名度アップに取り組んで行きたい」と強調した。