町田酒造が知事表彰受賞

町田酒造が知事表彰受賞

三反園知事から表彰状を受け取る町田酒造・中村社長(右)

 

県女性活躍推進優良表彰
奄美群島企業で初

 

 【鹿児島】女性の登用や継続就業に積極的に取り組む企業を表彰する「鹿児島県女性活躍推進優良企業知事表彰」の授賞式が21日、鹿児島市の城山ホテル鹿児島であった。今年度は2団体が受賞し、奄美関係では町田酒造(龍郷町・中村安久社長)が奄美群島に本社を置く企業で初の受賞となった。

 式では三反園訓知事から中村社長が表彰状を受け取り、事例発表として同社のこれまでの取り組みを紹介した。

 同社は中村社長が就任した2年前の4月、創業者の死去から約2年半が経過して経営難、企業存亡の危機に立たされていた。当時5人いた女性の正社員は入社以来、昇進・昇格・昇給もない状態で「女性活躍などという意識は全くなかった」(中村社長)。

 社長就任以降、大胆な経営改革を断行。「意識改革は働き改革から」ということで、男女を問わず、従業員が働きやすい環境作りに取り組んだ。完全週休2日制、配偶者出産時特別休暇制度、有給休暇の半日・時間単位取得制度などを積極的に導入。2年前5人だった女性正社員は15人に増え、創業以来初めてとなる女性管理職も2人誕生した。「女性のみならず、男性、高齢者、障がい者、外国人にも働きやすい職場ができつつある」(中村社長)としながらも「女性の活用度はまだ60%。能力をフルに発揮してもらうにはどうすればいいか。社員も働きやすさの付与に満足することなく、会社に貢献できる人材をいかに育てていくか」を今後の課題に挙げていた。

 表彰を受けて「これまでの取り組みが間違っていなかったと自信になった。うちのやり方を真似する企業がどんどん出てきてもらって、奄美群島全体の経済発展に貢献したい」と感想を話していた。
                                                                                                                          (政純一郎)