約300人が参加して行われた少年少女ふれあい野球教室
ドリームチームの3番手でマウンドに立った桑田さんが打席でも勇姿を披露した
鹿児島県と奄美市、(一財)自治総合センターは2日、同市の名瀬総合運動公園市民球場などでドリーム・ベースボールを開いた。元プロ野球選手20人が来島し、地元の野球少年団などに野球教室を行い、市選抜チームとの親善試合(ドリーム・ゲーム)が実施された。子どもたちはポジション別の練習や全体での練習に打ち込み、元プロが試合で見せたプレーに歓喜の声を上げて夢の一日を楽しんだ。
この日の少年少女ふれあい野球教室に、奄美大島以外に徳之島や喜界島の野球少年団など約300人が参加。開会で主催者を代表して市教委の要田憲雄教育長があいさつした。
指導陣20人が紹介され、代表で元中日の谷沢健一さんがあいさつ。「このような歓迎を受けてうれしい。みんなの思い出に残るような野球教室になれば。フェアプレーの精神を学んで明日からの生きる糧にしてほしい」。
続いてロッテの大投手だった村田兆治さんが、参加者に指導を受ける心構えを説明。「目で見て感じて、しっかり相手の目を見て集中力を持って努力して」と語った。
その後、若手の元プロ野球選手がお手本を見せての走塁練習が、元ダイエーホークスの松永浩美さんの指導で開始。腕の振り方や、ベースランニングの注意点などの説明が行われた。
参加者は投手や内野手、外野手などポジション別に分かれて移動し、担当の元プロ選手が個人個人に技術を指導。それから守備や打撃の練習を実施した。
ドリームチーム選手のサイン入りバットやボールなどが当たる抽選会や、アトラクションを経て午後から親善試合(ドリームゲーム)として、市選抜チームが対戦。ドリームチームは村田兆治さんが先発し、村田さんの衰えないストレートの速さに観客席から驚異の声が上がった。
試合はドリームチームが堅い守りなどで、最終回の7回表で2―0とリード。7回裏に市選抜チームも優秀賞になった園田選手の三塁打などで1点を返したが、反撃及ばずドリームチームが2―1で勝利した。
試合後に両チーム礼をして握手を交わし、閉会式に。閉会式では、優秀選手賞として金田さんのサイン入りグローブが市選抜チーム・渡辺さんに、谷沢さんのサイン入りバットがホームを踏んだ同・園田さんに贈られた。
野球教室に参加してドリームゲームを観戦した奄美サンボーイズでピッチャーの大野風雅君(12)は、野球教室で元西武の石井貴さんの指導を受けたという。「石井さんから、ピッチングのコツや技術などを学んだ。試合では村田さんの球が速かった。プロ野球選手を目指して頑張りたい」と語った。