サテライト講座

サテライト講座

県立短大の奄美サテライト講座で講演した田口康明教授

メモを取りながら熱心に聴講する参加者

知識磨き学びの場に
喜界町縁の田口教授講演
県立短大

 鹿児島県立短期大学(野呂忠秀学長)はこのほど、喜界町コミュニティーホールで奄美サテライト講座2018・喜界島「知を磨く・学びを重ねながら」を開催した。町民など多数が参加し、同短大講師陣らの講義を熱心に聴講し見識を深めた。

 同講座は9月に開催予定されていたが、台風の影響で11月開催となったもの。この奄美サテライト講座は5年目となる。

 講座は2時限が行われ、1限目は「日本人と中国人の感情表現」と題して文学科日本語日本文学専攻の楊虹=ヤン・ファン=准教授が講義。「日本人の感情表現は自己表出型で、中国のそれは相互作用型で行動に展開する。コミュニケーションにおいて日本語は共感構築的側面であるのに対し、中国語は情報交換的側面が強い」などの見解を披露した。

 2眼目は「日本の教育、世界の教育、鹿児島の教育。そしてちょっとだけ奄美の教育」と題して第二部商経学科の田口康明教授が講義。「日本の教育体制は戦前の複線型から戦後単線型へ修正されたが、近年複線型、生涯学習への対応などで柔軟になってきている」などと語った。

 また田口教授は喜界町に縁を持つ人でもあり、会場には約70人の町民が参加し、熱心にメモを取りながら講師の講義に聞き入っていた。

 参加者の一人は「地元の課題に結びつくような講座を定期的にやってほしい。これが奄美の大学設置に結び付けば良い」と話した。主催者の柳田慶一県立短大事務局次長は「県短大がこのような公開講座を奄美地域で行っていることを知ってもらい、講座を通じて地元の皆さんと交流出来ることは大変良いことだと思う」と説明した。