利用ルール試行開始へ

金作原国有林の利用ルールの試行開始を周知する立て看板(国道58号線、奄美市名瀬浦上町)

認定ガイド 同行や利用人数など制限
金作原27日から

 自然環境への負荷低減や交通安全などの目的で県自然保護課は27日から、奄美市名瀬の金作原国有林で利用ルールの試行を開始する。昨年末に合意されたルールで利用者に対し認定ガイド同行や、認定ガイド車両と貸切バスの同時間帯(駐車時間)での利用台数や1回あたりの時間を制限する。なお利用ルールに法的強制力はなく利用者等に協力を依頼する形をとり、試行動向を確認しながらルール強化を図る考えだ。

 国、県、地元行政機関、ガイド関係団体、観光業者等でつくる「奄美大島利用適正化連絡会議」は、自然環境の保全を図りながら観光客などが質の高い自然体験ができるよう利用適正化の方策を協議。昨年12月の第1回同会議で、「ガイド同行」や「利用する車両台数・人数の調整」の利用ルールの導入が承認されていた。

 試行する利用ルールは、▽利用者に奄美群島認定エコツアーガイド(有料)の同行利用を依頼。認定ガイド1人につき利用者15人まで▽認定ガイド車両と貸切バスは事前に利用時間を登録し、台数・駐車時間を調整(同時間帯の認定ガイド車両は8台以下、貸切バスは2台以下、駐車時間は120分以内)。県は利用ルールの試行開始を周知する目的で、説明用の立て看板を14カ所に設置している。

 立て看板は昨年2月の利用適正化実証実験時より、奄美空港や金作原入り口など4カ所に増設。金作原の貴重な自然を保護するため、地域で合意したルールに理解と協力を呼び掛けている。

 同課によると、試行状況を踏まえて関係者と意見交換しながら本格的な利用ルール作成を図るという。