「双方向型ガイドを」

西村教授が受講生一人ずつに修了証を交付した

初期段階育成報告会 58人に修了証交付
エコツアーガイド

 奄美群島広域事務組合は6日夜、奄美市名瀬の奄美会館会議室で2018年度エコツアーガイド初期段階育成事業報告会・修了式を行った。受講生作成のツアープログラムの成果発表や、要件を満たした受講生58人に修了証が交付された。

 同組合は初期段階育成として、質の高いエコツアーガイドの量的確保や就業機会の創出を目的にエコツアーガイドを志す人に基礎的な知識や技術習得を図る研修を2014年度から実施。長崎県立大学経済学部地域政策学科の西村千尋教授を講師に、座学や集落歩きなど1セット計7クールの研修が計画されていて今回は7クール目の成果発表会と修了式を行った。

 受講生は7班に分かれ第6クールで実施した奄美大島各地でのエコツアープログラム「しま(集落)歩き」の成果報告として、参加者の感想や反省点、評価などを他班の前で発表。各班からは「スタッフ間の打ち合わせ不足」「断面的な説明で単調になった」「安全で見やすい場所の案内不足」などの反省が述べられた。

 また各班が実施した13のしま(集落)歩きには、西村教授の研究室の学生2人が加わって参与観察を実施。学生2人からの評価や感想が入ったコメント集も、各班に配布して解説。西村教授は各班それぞれの工夫を評価しつつ、「ガイドが陥るわなとして、得た知識をすべて押し付ける人がいる。クイズを取り入れるなど双方向型のガイドが望ましい」と語った。

 学生の作成したコメント集にふれて、「各班のエコツアープログラムの調査で、参加してもらった。こうした目的を明かさず、不快に思われたかもしれない。プログラムはこうすれば良くなるという点が載っているので、今後の参考にしていただきたい」と話した。

 また事務局から、エコツアー認定ガイドなどを説明した。

 報告会の終了後に、修了式を実施。全7クールの7割以上を受講した58人に、西村教授から一人ひとりに修了証が手渡された。